小学生に教わる「ローカルコンビニ」の魅力 きっかけは近所の謎の看板…東京に呼びたいイチオシ店舗は

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将来の夢はアナウンサーか医者

渡辺:瑛都くんの将来の夢は何でしょう? コンビニ関連だったりします?

瑛都:いえ、将来はアナウンサーか医者になりたいと思っています。でも、いつかコンビニでアルバイトもしてみたいと思っています。

渡辺:医者はわからないけど、アナウンサーを目指すならコンビニのバイト経験は活きると思うよ。

瑛都:そうなんですか!?

渡辺:コンビニって年間159億人が買い物する小売業で、日本の縮図なんですよ。あらゆる職業、年齢層の人が利用しているから、そうした人たちとの接客を通じて世の中が見られる。これって日々のニュースを届けるアナウンサーにも必要な視点だと思います。事実、コンビニ店長だった僕が今こうしてニュース番組の解説をできているのも、コンビニを通して世の中を見てきた経験がすごく生きてるからです。

瑛都:なるほど……勉強になります。僕からも渡辺さんに聞いてみたいことがあるのですが、いいですか?

渡辺:もちろん。何でしょう。

瑛都:渡辺さんが好きなコンビニってどこですか?

渡辺:立場上、答えづらい質問ですね(笑)。でも、忖度じゃなくて全部のコンビニが好きかな。それこそ昔はローソンに勤めていたからローソンが大好きだったけど、今はファミリーマートの商品開発もしているし、セブン-イレブンともお仕事で絡むこともあり、すべてのコンビニが好きになりました。僕は、日本のコンビニは世界ナンバーワンの小売業だと思っています。外国にもコンビニはあるんだけど、品揃えやサービスが日本のコンビニとは比較にならない。だから、いつか日本のコンビニエンスストアが、世界中にできたらいいなぁ。

瑛都:すごいコンビニ愛です。あと、世の中の人に対して「コンビニのここを理解してほしい!」みたいな点はありますか?

渡辺:「店員にもう少し優しく接してあげてほしい」ですかね。コンビニってアルバイトさん中心に成り立っていますが、残念ながら最低時給に近い時給で働いているのが現状です。そのなかでお客さんに喜んで貰えるように、みんな一生懸命働いているんだけど、過剰な質の接客を求めるお客さんが少なくないんですよ。ホテルのVIP待遇みたいな対応をしないと怒る人がいるんだけど、そこは許してあげてほしいというか、もう少しお客さん側にも理解を求めたいですね。

瑛都:ありがとうございます。

渡辺:いえいえ、こちらこそ。また機会があれば、ぜひローカルコンビニの話を聞かせて下さい。直近でどこか行く予定はあるの?

瑛都:祖母の家が福岡にあるので、ゴールデンウイーク中に車で福岡に向かう道中、ローカルコンビニ巡りをする……というお願いを父にしています。

渡辺:車で福岡まで!? お父さん大変だ。

瑛都:そうですね(笑)。もしも行けるなら、愛媛県大洲市にあるナイトショップいしづち徳森店や、高知県宿毛市にあるサンライフというローカルコンビニなどに行く予定です。

渡辺:宿毛って、近鉄バファローズが春季キャンプしていたところじゃないですか!

瑛都:……?

渡辺:ごめんね、気にしなくていいよ。ともあれ、もしも行けたらぜひTwitterにアップして下さい。

瑛都:します!

渡辺:楽しみにしてます!

渡辺瑛都(わたなべ・えと)
2011年(東京都)生まれ。小学6年生。10歳の時にコミュニティ・ストアの存在を知り、ローカルコンビニに強い興味を持ち始める。全国のローカルコンビニをネットで調べるだけでなく、両親に協力してもらいながら各地のローカルコンビニ巡りも行っている。コンビニ情報はTwitter(@convinisukida)でも随時発信中。

渡辺広明(わたなべ・ひろあき)
流通アナリスト。コンビニジャーナリスト。1967年静岡県浜松市生まれ。株式会社ローソンに22年間勤務し、店長、スーパーバイザー、バイヤーなどを経験。現在は商品開発・営業・マーケティング・顧問・コンサル業務など幅広く活動中。フジテレビ『FNN Live News α』レギュラーコメンテーター、TOKYO FM『馬渕・渡辺の#ビジトピ』パーソナリティ。近著『ニッポン経済の問題を消費者目線で考えてみた』(フォレスト出版)。

デイリー新潮編集部

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