小学生に教わる「ローカルコンビニ」の魅力 きっかけは近所の謎の看板…東京に呼びたいイチオシ店舗は

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『あなたとコンビニとニッポン』渡辺瑛都×渡辺広明

 全国5万8,000店舗、年間159億人が買い物する“コンビニ超大国ニッポン”。老若男女、昼夜を問わずさまざまな人が訪れるコンビニは、その目的や利用方法も人によってさまざまだ。「コンビニとの付き合い方」を覗いた先に見えてくるものとは? コンビニジャーナリスト・渡辺広明氏が、ゲストを招きコンビニについて大いに語り合う──。

 ゲストは現役小学生の渡辺瑛都氏(11)。2023年2月28日放送の『マツコの知らない世界』(TBS系)に「ローカルコンビニを365日調査する小学生」として出演すると、その豊富な知識とともに大人顔負けの落ち着いた語り口でも大いに話題を集めた。そこで今回は「ローカルコンビニ」をテーマに、世代を超えたコンビニ談義をお届けしよう。

ローカルコンビニの魅力は個性と昭和感

渡辺広明(以下、渡辺):瑛都くんがローカルコンビニに興味を持ったきっかけは、「コミュニティ・ストア」でしたよね。

渡辺瑛都(以下、瑛都):そうです。『マツコの知らない世界』でもお話させていただきましたが、近所にあったコンビニ跡地の看板に、うっすらと「コミュニティ・ストア」と書かれていたんです。気になって調べたらコンビニの店名だとわかり「そんなコンビニがあったんだ!」と驚きました。それからというもの、ほかにも知らないコンビニがあるんじゃないかと調べ続け、気がついたらローカルコンビニの沼にハマっていました。

渡辺:ローカルコンビニの魅力は何でしょう?

瑛都:各店舗に個性があって、その個性を発見することが楽しいです。あとは、ローカルコンビニに漂う昭和っぽさも好きですね。

渡辺:昭和っぽさ?

瑛都:僕は昭和レトロにも興味があるんです。初めて行ったローカルコンビニは、武蔵野市にあるコミュニティ・ストア八町通りいたばし店(本部の事業撤退に伴い2021年11月閉店。現在は「八町通りいたばし」という店名で営業中)なのですが、看板や内装などから感じられる……言葉では表現しづらいのですが、店舗全体から漂う昭和臭さに興奮しました。

渡辺:昭和感が好きならデイリーストアも好きでしょ? デイリーヤマザキじゃなくて、デイリーストアとして残っている店舗は昭和の香りを感じると思う。

瑛都:好きです! 新潟市にあるヤマザキデイリーストアー古町9番町店に行ったことがあり、おそらく今まで行ったなかで最も昭和を感じられた店舗だったと思います。Twitterにも画像をアップしていますが、40年前や50年前にタイムスリップしたような雰囲気がありました。

歓楽街のローソンはサンチェーンの名残

渡辺:今は大手チェーンばかりですが、昔は東京にもローカルコンビニがいっぱいあったんですよ。

瑛都:羨ましいです。もしもタイムスリップできるなら、その時代に行ってみたいです。

渡辺:僕が浜松から上京したのが1986年で、当時の最寄りコンビニはニコマートでした。

瑛都:ニコマート! 六本木のオフィス街に多かったですよね。

渡辺:本当によく知ってますね(笑)。今では都心に当たり前のようにセブン-イレブンが出店していますが、当時は家賃の高いエリアには出店しない方針だった。だから、都心部にはニコマートやローソンが多かったんですよ。

瑛都:そうだったんですね。

渡辺:上京したてで自炊できないから、ニコマートの惣菜には本当にお世話になりました。あと惣菜が強かったコンビニと言えば新鮮組かな。新鮮組も好きでしょ?

瑛都:大好きです(笑)。父の職場近くにも昔は新鮮組があったそうで、よく通っていたみたいです。

渡辺:ローソンが都心に多い理由は、サンチェーンを吸収したからというのもあります。その名残は今も歓楽街で見ることができます。

瑛都:どういうことでしょう?

渡辺:サンチェーンはもともとキャバレー……お姉さんとお酒を飲むお店を運営する会社が展開していたコンビニで、そうした背景から出店先は銀座、すすきの、中洲などの歓楽街が多かったんです。現在、歓楽街にあるコンビニはローソンが多いのですが、これはもともとサンチェーンだった店がローソンに変わったからなんです。

瑛都:それはすごく興味深い話です!

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