タイで広まる「和牛」 和牛ヤーンに和牛ガパオ…“プレミア感”で中間層の人気を集める

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「プレミア感がたまらない」「タイ牛肉のほうが…」の声も

 しかしタイ人の反応はさまざまだ。

「お金に余裕があるときは必ず注文します。あのプレミア感がたまりません」

「日本食としてなら和牛は食べるかもしれないけど、タイ料理には和牛は合わない。タイの牛肉のほうがおいしい」

「食べたいけど高い。タイの牛肉を使ったタイ料理は80バーツ(約311円)ぐらいだけど、タイ和牛になると200バーツから300バーツになる」

「タイ和牛はタイ料理にせず、そのまま塩とコショウで焼いたほうがおいしい」

 バンコク在住の日本人はこんな苦言も。

「店ではタイ和牛と書かず、プレミアとか単にワギュウと表記されているのは問題だというが。実際、日本の純粋和牛とはかなり味が違う。軟らかいだけで締まりがない」

 しかしタイ和牛は、タイの中間層のプレミア料理として定着していく勢いだ。

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)
1954(昭和29)年、長野県生れ。旅行作家。『12万円で世界を歩く』でデビュー。『ホテルバンコクにようこそ』『新・バンコク探検』『5万4千円でアジア大横断』『格安エアラインで世界一周』『愛蔵と泡盛酒場「山原船」物語』『世界最悪の鉄道旅行ユーラシア横断2万キロ』『沖縄の離島 路線バスの旅』『コロナ禍を旅する』など、アジアと旅に関する著書多数。『南の島の甲子園―八重山商工の夏』でミズノスポーツライター賞最優秀賞。

デイリー新潮編集部

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