車椅子をねじ込んで電車の運行を妨害… 韓国で障害者団体の「過激すぎる抗議活動」が問題に

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地下鉄に抗議のステッカーがぎっしりと…

 全障連は2007年に設立され、障害者の人権改善などを求め過激なデモを行ってきた。地下鉄の運行妨害を本格化させたのは2021年からだ。

 彼らはまず「障害者の地下鉄駅内での移動権を保障せよ」と主張。ソウル市のすべての地下鉄の駅にエレベーターを設置するよう要求した。これに対し、裁判所はソウル内の地下鉄駅のうちエレベーターのない19駅に、2024年までに設置するよう通達した。ところがその後も要求はエスカレート。2021年11月には、障害者福祉予算を6,224億ウォン(約659億5,460万円)まで増やすよう主張した。さらに昨年、尹錫悅(ユン・ソンニョル)大統領が当選すると、障害者施設予算807億ウォン(約85億5,163円)、福祉予算2兆9,000億ウォン(約3,073億円)を追加要求した。

 この要求を政府は受け入れなかった。すると、地下鉄の運行妨害を毎週のように行い、地下鉄駅の随所に予算増額を要求する内容のステッカーをぎっしりと貼った。現在、大統領執務室の最寄りである地下鉄4号線の三角地駅、若者がよく行く地下鉄4号線恵化(へファ)駅には、あちこちにステッカーが貼られている。運行妨害もこの2つの駅で起きることが多い。

ソウル市民、政治家からも非難の声が

 全障連の抗議行動には「限度を超えている」という声がある。エレベーターがない駅でも、駅員にいえば、入口から改札口、そして電車に乗るまでの障害者移動案内サービスが受けられる。ゆえに多くの市民は「すでに十分な移動権がある」という感覚で、彼らの主張に納得できないと話す人が多いのだ。

 彼らを非難する論調のメディアも増えており、政治家も問題視している。与党「国民の力」の次期代表として有力な国会議員、金起炫(キム・ギヒョン)氏は最近、全障連に対し「限度を越えた」「自身の権利を守るために他人の権利を侵害してはならない」との非難を表明した。同じ「国民の力」の呉世勳(オ・セフン)ソウル市長も「不法行為にこれ以上、寛容ではいられない。さまざまな法的措置を講じる」と警告した。

 他の障害者団体も、「全障害者の0.1%にすぎない全障連が、障害を持つ人への嫌悪を増大させている」と発言している。

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