ルフィ強制送還「一両日中発言」でフィリピンの収容所前は緊迫も…警視庁は「まだ準備中」

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「一両日発言」を数時間後に「来週月曜日までに」と修正

「渡辺容疑者の場合は、フィリピン当局に拘束された後、強制送還されるギリギリのタイミングで、フィリピン人妻が『渡辺容疑者から暴力を振るわれていた』と告訴しています。4人だけでなく、17人の強制送還待ちの日本人の大半がこのような事案を抱えている。日本の厳しい拘置所や刑務所よりもゆるゆるなフィリピンの収容所に居続けたいという魂胆から、横行している手法と思われます」(社会部記者)

 だが、レムリヤ氏はこの裁判を強引にクローズさせるつもりだ。1月30日に「なるべく早く返したい」と発言し、早期の強制送還実現に前のめりな姿勢を示し出した。理由はマルコス大統領の就任以来初の来日を2月8日に控えているからである。

「『訪日で事件の話に触れてほしくない』とも話している。そもそも、フィリピンにとって日本は最大のODA貢献国。こんな犯罪者たちの扱いを間違って、日本の機嫌を損ないたくないのです。本来、三権分立を考えればあってはならない対応ですが、もはやフィリピン側にとって渡辺容疑者らは“目の上のたんこぶ”でしかない」(前出・民放関係者)

 1月31日午前、レムリヤ氏が「一両日中に一人を送還したい」と発言し、日本メディアは“すわ明日か?”と色めきたつ場面があった。慌ててクルーをマニラに増派するテレビ局もあったという。だが、午後にはトーンダウン。「別々か、4人同時の送還にするか日本側と協議したい」、「月曜日(6日)までには終わらせたい」と発言を修正した。

航空会社は移送を嫌がる

 このようにフィリピン側は日本の要望に応えるべく動いてくれているのだが、実は肝心の日本側の受け入れ体制がまだ整っていない。警視庁は、捜査員のビザ取得を進めているところで、まだ派遣できていない。つまり、「一両日」など土台不可能だったのだ。もう一つの大きな問題が、航空会社との調整である。

「航空会社側は他の乗客に迷惑がかかるため、このような移送を嫌がります。影響が出ない便を調整する必要がある。漫画村を巡る著作法違反事件で、2019年に星野路実氏がフィリピンから移送された時も早朝便でした」(同)

 まだ数日は先になりそうなルフィ強制送還。はたして、当日、彼らはカメラの前でどんな表情を見せるのだろうか。

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