元プロ棋士・橋本崇載容疑者が元妻を「殺人鬼」と中傷し逮捕 「無差別殺人を起こして自殺する」過激すぎた共同親権推進活動

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“ヒーロー”に祭り上げられた橋本容疑者

 そして、「この体験を社会に広め、二度とこのような悲劇が起きない世の中にしたい」、「私自身が政治家になって法律を変えるくらいの覚悟でやっていく所存」と、共同親権推進運動に身を捧げる覚悟を語ったのであった。

「私たちの界隈は、橋本さんの登場に沸きました。まさに、彼は私たちが求めていた“ヒーロー”だった」

 こう語るのは、冒頭に登場した男性である。彼も「連れ去り」に遭った当事者で、仲間と啓蒙活動を続けている一人だ。男性によれば、活動の”顔”になってもらおうと、さまざまな団体で橋本容疑者を奪い合う展開になったという。

「橋本さんは、集会やデモ、勉強会などに引っ張りだこでした。活動を支援してくれている政治家に彼を紹介し、政界進出を促すような動きもあった。同じ境遇の知己を得て、橋本さんも心強かったと思います。毎日のようにTwitterやYouTubeで、自身の経験を語り始めました」

 だが、その内容が過激すぎたため、すぐに問題視され始めたという。

「妻や相手方の弁護士の個人名を晒して汚い言葉で罵倒したり、見るに耐えない内容だった。缶酎ハイを握りしめて登場し、NGワードを叫び続けるのです。潮が引くように、ほとんどの人たちが距離を置き始めたのですが、一部のラディカルな活動家たちは橋本さんを囲い続けた。将棋が好きな自民党の大物議員に引き合わせるなどしたのですが、自民党内でも『橋本はヤバすぎる』という声が大勢で、結局、相手にされなかった。最後まで親しく付き合っていた活動家ともトラブルになり、孤立していたと聞いています」

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