日本人は皇族の名に弱い…南アフリカのレアメタル投資詐欺で被害者が崇めた宮家とは

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ICPOに依頼

「詐欺グループは、レアメタル鉱山に先行投資すれば、投資額の数百倍、数千倍になるとしてお金を集めました。振込先は中国の銀行になっていましたが、50人くらいの日本人が振り込んだそうです。引退した会社役員や自営業者などで、お金に余裕のある人でした。投資額は多い人で2000万円や1000万円だったそうですが、計3億円ほど集まったといいます」

 ところが、その後鉱山が採掘されたという話はウソだったことが判明する。

「投資を募るパンフレットに記載されている会社に連絡しても音沙汰なしだったそうです。詐欺グループは、シンガポールやマレーシナにいた日本人で、南ア人やナイジェリア人、中国人も仲間に加わっていました」

 被害者は、どこに被害届を出せばよいのかわからなかったという。

「中には地元の警察に被害届を出し、警察庁を通じてICPO(国際刑事警察機構)に捜査を依頼した人もいましたが、結局、まともに捜査をしてもらえず、立件されませんでした。被害にあった人は泣き寝入りとなったのです」

勝丸円覚
1990年代半ばに警視庁に入庁。2000年代初めに公安に配属されてから公安・外事畑を歩む。数年間外国の日本大使館にも勤務した経験を持ち数年前に退職。現在はセキュリティコンサルタントとして国内外で活躍中。「元公安警察 勝丸事務所のHP」https://katsumaru-office.tokyo/

デイリー新潮編集部

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