仲本工事さんが出演予定だった舞台「日本昔ばなし」を巡りトラブルが勃発 作者の「長男と孫」VS「4番目の妻」のバトルに

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 自らが作詞した「おふくろさん」を無断で改変されたとして激怒し、森進一と絶縁した鬼才の逝去から14年の歳月が流れた。「月光仮面」の生みの親にして、歌謡曲のみならず映画やドラマの脚本など数多(あまた)の作品を世に送り出した作詞家で作家の川内康範氏(享年88)。そんな彼の代表作のひとつであるテレビアニメの舞台化を巡り、遺族間でバトルが勃発していた。

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 11月17日から27日まで、東京芸術劇場で上演していた「舞台 日本昔ばなし」。先ごろ亡くなった仲本工事さんがキャスティングされていたことから、追悼公演としても話題を集めた。

 舞台の元になったのは、1975年から毎日放送が放映したテレビアニメ「まんが日本昔ばなし」で、企画段階から監修者として携わったのが康範氏だった。女優・市原悦子の穏やかな口調のナレーションでも親しまれ、惜しまれつつも94年に放送終了となった番組が、令和の世に舞台劇としてよみがえったのである。

奇妙なメールが

 ところが、公演が始まる前の10月半ばから、舞台関係者やマスコミ各社に奇妙なメールが届き始める。差出人は「川内文藝事務所」の代表だと称する「飯沼龍飛」という人物で、〈「まんが日本昔ばなし」につきまして、同作の映像管理会社である株式会社愛企画センターとの間に、未解決の権利問題が存在しております〉としたうえで、「昔ばなし」を新規企画や取材などで取り上げる際は、自分に連絡を寄越すよう要請したのだ。

「メールは私にも来ましたが、舞台に関係する全てのところに送られたんじゃないですかね。おかげで方々から問い合わせを受ける羽目になって大変でしたよ」

 と明かすのは、今回の舞台を発案し制作に携わったプロデューサー氏である。

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