海老蔵の襲名披露興行、多くの売れ残りが 取材からスポーツ紙を締め出した理由とは?

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 いよいよ11月に迫った市川海老蔵(44)による「十三代目市川團十郎白猿」襲名披露興行の前売り券が発売された。プラチナチケット化が必至の歴史的興行のはずが、その実、売れ行きは芳しくないという。

「尾上菊五郎(80)や松本白鸚(80)ら大物がそろう『口上』をはじめ、團十郎を襲名した海老蔵と片岡仁左衛門(78)が共演する『助六由縁江戸桜』などが披露される夜の部は、全日分も含めて即日完売となりました」

 と言うのは松竹関係者。

「ほかに『勧進帳』や市川新之助を襲名する海老蔵の長男・堀越勸玄(9)の初舞台『外郎売(ういろううり)』が上演される昼の部は、2万5千円の桟敷席と6千円、8千円の3階席が全日完売。ところが2万3千円の1等席と1万8千円の2等席は、発売から4日を経ても大半の日で売れ残っているんです」

「即完売と見ていたのですが…」

 当初、3カ月とされた興行はコロナ禍による2年の延期を経て2カ月に短縮。それでも延べ席数はおよそ8万席に達する。松竹は完売御礼をアピールするために前売りチケットの数を通常より少なめにしたという。それだけに多くの売れ残りが出た事実は、関係者に大いに衝撃を与えた。

「早い時期から海老蔵の後援会やひいき筋から、チケットを確保してほしいとの依頼がありました。それだけでかなりの数でしたし、これまで座長公演がほぼ満席という海老蔵人気に加え、歌舞伎界きっての大名跡の復活です。当然、即完売と見ていたのですが」

 とはいえ、売れ行きが不調に陥る予兆はあったという。襲名興行を目前に控えながら、海老蔵の名前がメディアに躍るどころか、チラホラ散見される程度だからだ。

 演劇記者が後を引き取る。

「去る9月下旬、海老蔵を囲む合同取材の機会がありました。各新聞社が対象でしたが、なぜかスポーツ紙は締め出されたんです」

 その理由が何ともわびしい。

「当初は『口上』への出演を拒んでいた菊五郎や、『助六』への出演が内定していながらクラブホステスへの性加害問題で活動休止に追い込まれ、今回の興行への出演が見送られた市川中車(56)=香川照之=に関する質問を嫌がったんです。一般紙記者は無難な質問に終始しますが、スポーツ紙の記者はその辺りを根掘り葉掘り突っ込んで聞きますからね」

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