「ハズレの女ばかり引く」 マッチングアプリ“温泉直行男”の悩みと言い分

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相手を大切にする心を持って

 もう、いい。もう、説明はじゅうぶんです。

 彼が説明してくれる「ハズレ」の根拠はあまりにひどい。ネット経由とはいえ1カ月間も会話を重ね、二人きりで温泉旅行をした女性に対して、彼はあまりにひどい感想を持っている。「ハズレ」と表現される彼女たちの気持ちを思うと、聞いているだけで胸が痛くなる。

 彼は、あらためてこちらへ向き直り、真面目な顔で問いかけます。

「マッチングアプリで結婚相手を見つけるのは無理ってことでしょうか」

 いえ、そんなことはありません。

 マッチングアプリで出会って恋人となり、結婚した人たちはたくさんいらっしゃいます。マッチングアプリという場を否定するものではありません。

 マッチングアプリの問題ではありません。とはいえ、彼のように決めつけがちなタイプの人は、一度マッチングアプリから離れたほうがいいでしょう。

 見た目も悪くなく、年収1千万円の大企業営業マンの彼が本気で結婚相手を見つけたいのであれば、マッチングアプリから離れて、リアルに女性と出会うほうがよさそうです。友人や職場の同僚に声をかけて合コンを開くとか、知人から紹介を受けて女性と会うなど、出会う方法はたくさんあります。

 いずれにしても、二人きりで会うときは、いきなり温泉旅行をするのではなく、喫茶店やレストランで待ち合わせることから始めてくださいとお伝えしました。

 恋愛も結婚も人間関係の一つのかたちですので、一つひとつ段階を踏んでいくことも大切です。相手を大切にしてあげられる人になってくれれば、と願いました。

池内ひろ美(いけうちひろみ)
家族問題評論家。一般社団法人ガールパワー(Girl Power)代表理事。家族メンター協会代表理事。内閣府後援女性活躍推進委員会理事。1996年より「東京家族ラボ」を主宰。『とりあえず結婚するという生き方』『妻の浮気』など著書多数。

デイリー新潮編集部

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