「オレの結婚は何だったんだ。そんな気持ちです」 不倫がバレた43歳男性が語る“再構築”できなかった夫婦仲の結末

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保ちたかった妻のプライド

 ただ、夫の不倫、相手が妊娠、手切れ金と、キラーワードが3つ続くと妻の精神的なショックは大きかっただろう。

「そこは僕も反省しました。でも夫婦関係はそれまでも決していいわけではなかった。和歌子も妻にひどいことを言ったけど、その前に妻が彼女に『あんたみたいな女に子どもを産めるはずがない』と言っているのですよ。僕の不倫がバレたとき、妻から和歌子に電話をかけてと責められたのです。この場で別れを宣言してくれれば、もう二度と責めないからって。『見届けたいの』と泣くので、その場でかけたのです。『ごめん、もう会えなくなった』と。そうしたら妻が電話をひったくって、子どもを産めるはずがない、人の夫を取る女は泥棒だからねと……。あわてて電話を取り上げて『今度ゆっくり話そう』と切ったのです」

 そこまでひどいことを言う必要はないだろうと妻に言うと、妻は「あんたは彼女をかばうのね」と。悪いのは僕だから、僕を責めればいいと彼は妻をたしなめた。

 妻というものは、夫が「悪い女に騙された」ほうが気が楽なのかもしれない。夫が女性を求めたわけではなく、騙されたからしかたがなかったのだ、と思いたい。それが妻のプライドなのだろう。

 だが和歌子さんにも和歌子さんの意地があった。だから去り際に妻に致命傷になるようなことを言ったのだ。「奥さんを一度も愛したことがない」と。女性ふたりが傷つけあったのは、もちろん則晃さんに原因があるのだが……。

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