新しい警察庁長官に受難の予兆 早くも「20年前の悪夢再来」と噂される不祥事地獄の始まり

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長官として初めて懲戒処分

「不祥事の中でも際立っていたのは、長官就任早々に起こった新潟の案件ですね。県警本部長とそこにたまたま特別監察で訪れていた関東管区警察局長が、長年監禁されていた女性が保護された夜に本部に戻らず、虚偽の発表を了承したうえで、温泉旅館において酒を飲んで食事をした後にマージャンをして一泊したというものです」(同)

 電話で温泉旅館から事件処理を指揮したというから、なかなか大胆である。

「この宴席には、県警の監察を取り仕切る刑務部長やその他の部課長も出席していました。責任を取って本部長や局長は辞職し、田中氏は、長官として初めて懲戒処分を受けることになりました」(同)

 田中氏はそもそも、前任の関口祐弘氏の時代に起こった神奈川県警などの不祥事で失われた警察への信頼回復を期待されての登板だった。

「それを回復するどころか傷口が広がってしまった格好でした。長官在任が2年7ヶ月と長めだったことも不祥事の多さにつながっているとは思いますが」(同)

 20万人を超える組織に巣食う膿を取り除くのは並大抵のことではない。長官一人の力でどうこうできる問題でもないのだが、悪夢の再来となってしまうのだろうか。

デイリー新潮編集部

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