五輪招致、高橋元理事への捜査のウラで… 森元総理の「胸像」建立がスタート、背景に「森ファミリー」利権が

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森氏の“恨み”

 新国立競技場や神宮球場などが集まる東京・神宮外苑地区の再開発に伴って建て替えられる新しい秩父宮ラグビー場。その整備・運営事業者を決める一般競争入札は8月22日に開札が行われた。

「森さんの新秩父宮ラグビー場への執着の背景には、新国立競技場建設の際の“恨み”があります。新国立はコストの見直しにより、“十分なVIP対応ができない”“屋根が付いていない”など、さまざまな点で森さんのお気に召さないスタジアムとなってしまいましたから」

 と、政府関係者は言う。

「そもそも、新国立を建設したのだからそこでラグビーをすることも可能。しかし、森さんはそうした議論に強く反対し、かたくなに『新国立は陸上のスタジアムであるべきだ。ここでラグビーの試合をという議論はラグビー界にとって迷惑な話』などと主張してきたのです。要は『ラグビー専用スタジアムを自らの手で』というのが森さんの最大の悲願だったわけです」

カギを握る人物

 実際、新秩父宮ラグビー場の事業主体であるJSCが公表している基本計画を見ると、森氏周辺の意を酌んだかのように〈十分な数の個室化されたVIPルーム〉〈ラグビーの魅力を発信するミュージアムを計画〉といった記述がある。

「三つのJV(共同企業体)が参入して競っている今回の入札については、価格面だけではなく、企画提案への評価と合わせた『総合評価方式』としたところが肝でした。いかに発注者であるJSCや影響力のある森さんの思いを酌んだ企画を構想できるか、が高評価を得るための最重要ポイントとなったのです」(同)

 そこでカギを握るのが、東京五輪・パラリンピック組織委の元理事で電通元専務の高橋治之氏の存在。高橋氏といえば、大会スポンサーの紳士服大手「AOKIホールディングス」から受けた2億円を超える資金提供のうちの一部が賄賂だったとして、17日、東京地検特捜部に逮捕された。特捜部は7月末、高橋氏の自宅や氏のコンサルタント会社「コモンズ」、古巣の電通などを捜索した。

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