今の巨人は勝てる気がしない 今後のシナリオも書き直し【柴田勲のセブンアイズ】

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坂本が心配

 岡本和真にやっと一発が出た。21日、才木浩人からバックスクリーン右に運んだ。東京Dでは7月6日以来だという。一時の底は脱しつつあるようだが、岡本和が打たなければ巨人は盛り上がらない。 

 現在4番を任されている中田翔にしても速いボールを打てない。内角にくるとボール球でも手を出す。前さばきができない。 

 心配なのは坂本勇人だ。16日に1軍に復帰したが19打数2安打、21日は「2番・遊撃」で先発復帰したものの4の0だった。 

 やはりケガへの不安があるのだろう。今季は開幕2戦を左脇腹、5月には右ヒザを痛め、さらに7月には腰痛で出場選手登録を抹消されていた。 

 巨人は投手力よりも打力のチームだ。岡本和、坂本、丸佳浩がガンガン打ってこそである。アダム・ウォーカーの早い復帰も待たれるところだ。 

 現在は5位だが、一つでも上がっていくのはプロ野球選手、そしてチームの義務だ。Bクラスに座る巨人は見たくないし、ましてや最下位なんて考えられない。 

 23日からは東京Dに中日を迎えての3連戦だ。菅野と岡本和に注目している。(成績は22日現在)

柴田勲(しばた・いさお)
1944年2月8日生まれ。神奈川県・横浜市出身。法政二高時代はエースで5番。60年夏、61年センバツで甲子園連覇を達成し、62年に巨人に投手で入団。外野手転向後は甘いマスクと赤い手袋をトレードマークに俊足堅守の日本人初スイッチヒッターとして巨人のV9を支えた。主に1番を任され、盗塁王6回、通算579盗塁はNPB歴代3位でセ・リーグ記録。80年の巨人在籍中に2000本安打を達成した。入団当初の背番号は「12」だったが、70年から「7」に変更、王貞治の「1」、長嶋茂雄の「3」とともに野球ファン憧れの番号となった。現在、日本プロ野球名球会副理事長を務める。

デイリー新潮編集部

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