安倍元首相の国葬問題を取上げたBS番組で露呈 「なぜ君」小川淳也と立憲民主党のダメさ加減

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立民と共産への違和感

 ベテランの政治記者が言う。

「下村さんが欠席となったことで、図らずも番組は『国葬決定を野党はどう考えているか』を伝える興味深い内容となりました。まず維新の馬場さんが『国葬には賛成だが、国会で審議がないのはおかしい』と、閣議決定では議論不足と指摘しました。立民の小川さんと共産党の小池さんは、どちらも国葬自体に否定的な意見を表明しました」

 番組で野党3党の幹部は「閣議決定では議論が足りない」という点では足並みが揃った。放送後の話になるが、7月26日、立民、維新、共産、国民民主の野党4党の国会対策委員長が会談し、国葬について「充分な議論」を政府や自民党に求める考えで一致した。

「国会で国葬について議論することは賛成、という有権者は多いでしょう。小川さんと小池さんが国葬に批判的な意見を表明したことも、ある意味では予想の範囲内です。しかし番組を見終わった率直な感想としては、やはりお二人の反対意見には違和感があり、これでは視聴者=有権者の理解を得られないのではないかと思いました」

「安倍政治の罪」を語る小池氏

 具体的に内容を見てみよう。フジテレビの反町理・解説委員長(58)と新美有加アナウンサー(30)が司会進行を務めたが、番組の中盤で新美アナが次のように問いかけた。

《国の内外からやはり、哀悼の意を捧げられる、それが外交の場になる可能性があると考えると、「そういうことだったらお金を使ってもいいですよ」という有権者が増えると思うんですが》

 国葬となれば弔問外交が活発化する。それは紛れもない“国益”となり、税金を投入する価値がある。理解を示す有権者も増えるのではないか──新美アナはこう指摘したわけだが、共産党の小池氏は反論した。

《安倍政治の功罪というか、私は罪のほうが大きいと思うけど、それは国民の中で意見が分かれている。やはり、桜を見る会の問題や、森友・加計学園問題、未解決の問題がたくさんある。そういったことをそのままにしていいのか。それから外交・弔問というけれど、安倍外交だって国際的に見ればですよ、アジア諸国なんかから見ると、かなり評価は分かれていると思いますよ。そういう中で僕は、やっぱり国葬ということを何のルールもなく、根拠法もなく、閣議決定で決めるというのは、これはもう民主主義という点から見ると大問題》

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