安倍元首相の国葬問題を取上げたBS番組で露呈 「なぜ君」小川淳也と立憲民主党のダメさ加減

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「国内しか見ていない」

 立憲の小川氏も、果たして安倍元首相が「国葬に値する政治家」だったのか、疑義を表明した。

《内政、外交上の評価、功績って一体何だと。吉田茂さんであればサンフランシスコ講和条約と独立の回復、佐藤栄作さんの国民葬であれば、沖縄返還とノーベル平和賞、非核三原則、誰でもすっと言えるものがあるじゃないですか。安倍さんの場合、全くなかったとは言いませんよ、金融緩和したのかもしれない、憲法の解釈を変更したのかもしれない。しかし、それは常に賛否両論。そして今も、それを引きずっていますから。金融政策、円安、物価高、そして外交安全保障上も、あるいは改憲論にしたって、国論を二分していますから。それがそのまま国葬という儀礼的な儀式に持ち込まれて、何だか賛否を許さない風潮になることに、多くの方が警戒心を持っている》

 田崎氏は小川氏に《国内しか見ていないからそうなる》と指摘する。

《例えばアメリカの上院がなぜ決議したのかとかね(註:7月20日、安倍元首相の功績をたたえる決議案を全会一致で可決)、ドイツが……ドイツじゃない、インドが国を挙げて弔意を示している。そういう現実があるから、海外の評価が高いと。我々も海外の評価を見ながら、「こんなに評価されているんだ」と驚く場面もあるわけです。国内的に評価が定着していない、それは功罪があるわけですから、それはね、僕は最初から申し上げたでしょ、それは功罪あると。しかし、海外の評価で出てきているから、この決断になったわけです》

安倍外交とロシア

 しかし小川氏は引かない。

《だからと言っちゃうと、それはやっぱり日本政府として、ちゃんと翻訳しなきゃ駄目。こういうことで評価されている、ついては、例えば、こういう異論反論もあるだろうが、これだけ功績が勝る、ということをちゃんと説明する責任が政府にはやっぱりあるわけで、海外で評価されているから即、ということにはなりませんわね。重要な要素であることは認めます》

 外交における安倍元首相の功績だけでは国葬に値しない、というロジックだ。果たして田崎氏の言う《国内しか見ていない》の反論となっているのか、疑問を感じる人も少なくないだろう。

 すると小池氏が、《海外だって様々な声はあるわけですよ》と小川氏に加勢する。

《例えば(ウラジミール・)プーチン大統領(69)をね、「ウラジミール」と、「君と僕で一緒に未来を見ようじゃないか」ということまでやったりした経過もあるじゃないですか。あるいは、アジア諸国からやっぱり安倍外交というのはどう見られているか、そんな一律、世界から大歓迎……アメリカはそうかもしれませんよ、アメリカの要求に応えることはいっぱいやったわけですからね。でも、世界から見て賛美礼賛一色かというとね、これは国内での、やはり意見が分かれているのと同じように、海外からだってそういう意見の違いはあると見たほうがいいと思いますよ》

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