安倍元首相暗殺で引責辞任濃厚 “逮捕状握りつぶし”中村格警察庁長官の命運を握る官邸幹部

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「NHK NEWS WEB」は7月12日、「安倍元首相銃撃 警察庁長官『ざんきに堪えない』 進退明言せず」との記事を配信した。

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 安倍晋三元首相(享年67)が7月8日に殺害され、警察庁の中村格長官(59)は12日、事件後初となる記者会見に臨んだ。記事から発言を紹介しよう。

《「安倍元総理が銃撃を受けて亡くなるという重大な結果を招いたことについて、警察として警護警備の責任を果たせなかったものと極めて重く受け止めている。警察庁長官としてざんき(編集部註:慚愧)に堪えない」》

 元首相が凶弾に倒れるという重大事件が起きてしまったことに、中村長官は《警察庁長官としての責任は誠に重いと考えている》と述べたが、《私が果たすべき責任》として、

◆警護警備の問題点を早急に洗い出し具体的な対策を検討
◆このような重大な事案が二度と起きることのないよう警護警備の見直し

 を挙げ、自身の出処進退については明言を避けた。担当記者が言う。

「2016年、元TBSワシントン支局長の山口敬之氏に準強姦罪の容疑がかけられた刑事事件で、当時、警視庁刑事部長だった中村氏は、逮捕状の執行停止を決済しました。被害者であるジャーナリストの伊藤詩織さんが週刊新潮で告発したために明るみに出たのです。週刊新潮の取材に中村氏も執行の停止を認めました」

“脛に傷持つ身”

 元TBSの山口氏は、安倍元首相と特に近いジャーナリストだと言われていた。それが逮捕状の執行が停止された理由ではないかとの指摘もあったが、当時、警視庁刑事部長だった中村長官は、「法と証拠」に基づいて逮捕を見送ったと反論。安倍政権による捜査介入は否定した。

「週刊新潮が伊藤さんの告発を報じたのは2017年5月18日号が最初です。その後、メディア各社の報道もあり、中村氏自身が安倍元首相や菅義偉前首相(73)と“特に近い”ことも浮き彫りになりました。中村氏は2021年に警察庁長官に就任しますが、それまでの間、『果たして中村氏は、警察のトップに相応しい人物なのか?』と広範な議論が行われました」(同・記者)

 安倍元首相が殺害されたことで、この議論が再燃している。何しろ元首相が街頭演説中に白昼堂々と射殺されたのだ。警察にとっては文字通りの大失態。そのトップが中村長官だ。

「まぐまぐニュース(MAG2 NEWS)」は7月19日、「人選ミス。安倍氏銃撃を防げなかった中村格警察庁長官の力量不足」との記事を掲載した。

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