神戸山口組「井上組長」最側近の若頭補佐が傷害容疑で逮捕 出頭直前にスナックからかかってきた電話の中身

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井上組長のことを頼んどきます

「自分は井上(邦雄・神戸山口組)組長に命を賭けている。井上組長のことをあまり面白おかしく言わないでもらいたい」

 どういう意味か。竹垣氏はこう語る。

「私が井上組長との会話などを取材などで明かしたりすることについて、面白くないと感じているのは明らかでした」(同)

 これに対して竹垣氏が「真実しか伝えていない」と返すと、藤田組長は「井上組長のことを頼んどきます」と重ねて伝えてきたという。

「私としては彼に何かを頼まれたり、便宜を図ったりする立場にないので、“聞かなかったことにする。藤田さん、あんた若いな”と言いました。50歳という年齢もさることながら物事の捉え方が未熟だなぁと感じたからです。初めて話をする相手に自分の親分のことを頼んどきますと言うのはナンセンス。言われた方は何らかの“圧(力)をかけられている”と感じるのが普通でしょう」(同)

 その4日後、7月12日に藤田組長が警察に出頭したというニュースを知ることになる。

「私と電話で話をしている時点で、藤田組長本人としては出頭の意思を固めており、それを踏まえての“頼んどきます”発言だったんだなと……。スナックからの電話の時はそんなことに触れることは一切ありませんでしたが」(同)

命を賭けているはずの井上組長を

 藤田組長は神戸山口組の若頭補佐で、井上組長の最側近として知られている。電話でのやり取りにはいささか違和感をおぼえた竹垣氏も、出頭の報を受けて、藤田組長の考えをこう推し量る。

「特定抗争指定暴力団の最高幹部が傷害事件の実行犯ともなれば、起訴されて執行猶予のつかない有罪判決を受けるでしょう。それほど長くはないものの懲役に服すことになるはずです。それを見越したうえで、しばらくは命を賭けているはずの井上組長をサポートできないという無念が募っていたのかもしれませんね。それどころか、さらに神戸山口組が6代目山口組から切り崩され、神戸側が解散を選択している可能性もないわけではないですからね。酒も入って色んな思いが去来していたのでしょう」(同)

 井上組長も含め、神戸山口組のトップ3に対して6代目山口組側が攻勢を強める中、最側近の若頭補佐がしばらくの間、身動きが取れなくなってしまう。これは井上組長にとって相当な痛手となることは間違いなさそうだ。

デイリー新潮編集部

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