酷暑の東京を「ノーマスク」で過ごしてみたら(ネットニュース編集者・中川淳一郎)

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肉声アナウンス

 後日譚だが、唐津に戻ってから、凹む事態があった。今年の5月まではマスクをしないでスーパーに入っても特に何も言われなかったのだが、これは私が同社の社長に「マスク未着用を指摘するのは構わないが、いちいち肉声のアナウンスで『マスクの着用を!』とお願いするのやめてもらえませんか? これって『非常識人を晒す行為』『お客様、危険人物が店内にいますよ!』と言っているようなものです。せめて肉声アナウンスはやめ、店員に直接言わせてください」と伝えていたのだ。

 しかし、5月以降、この肉声アナウンスは復活。散々緩いと思っていた唐津が六本木・渋谷・代々木八幡よりは厳しいことがわかった。まぁ、東京でもこの3エリアに関しては特別かもしれないが、一応流行の発信地であるこの3つのエリアから全国にノーマスクの流行を発信してもらいたいものだ。そうでもしなければバカ日本人はあと100年マスクをし続けるだろう。まぁ、私はしないがな。

 ただ、今回、六本木・渋谷・代々木八幡は実に快適だったことは報告しておこう。

中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう)
1973(昭和48)年東京都生まれ、佐賀県唐津市在住のネットニュース編集者。博報堂で企業のPR業務に携わり、2001年に退社。雑誌のライター、「TVブロス」編集者等を経て現在に至る。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』『ウェブでメシを食うということ』等。最新刊に『よくも言ってくれたよな』(新潮新書)。

デイリー新潮編集部

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