酷暑の東京を「ノーマスク」で過ごしてみたら(ネットニュース編集者・中川淳一郎)

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変わった「空気」

 自分はマスクも「密」も自然現象であるコロナウイルスに効果はないと思っているが、結局は「空気」が決める日本なのだから、唐津ではマスクをせずに動き回っていた。時々唐津でもクラスターが発生したが、すべて自分が行ったことのない施設や店だけだった。さらにいうと、クラスターが発生していたのは、検査体制が充実している病院や高齢者施設が大多数だったのだ。検査を受けなければコロナ陽性にはならないのであるし、症状がなければそれでいいではないか。「リスクの高い高齢者にコロナをうつしたらどうするんですか!」的批判はあるが、「元々肺炎球菌をはじめとした感染症は誰かが誰かにうつしていた」で「仕方がないもの」なのである。だからこそ私はコロナだけを過度に恐れるこの2年半の空気の意味のなさを指摘し続けているのだ。

 さて、前置きが長くなったが、今回の6月下旬~7月上旬における東京のマスク事情について唐津の私が報告する。行く前は憂鬱度135%といったところだったが、着いてから「何この開放感! むしろ唐津より快適じゃねーかよ!」と思ったのである。

 明らかに、今回は「空気」が変わっていた。ただし、「地域限定」である。飛行機を降りた瞬間、マスクは外したが、羽田空港でもほぼ100%マスク。それでもこちらは「唐津モード」でマスクをせずにバンバン先に進む。

 多少はマスクをしていない人もいたが、浜松町行きのモノレールのホームでは3人がマスクをしていなかった。なぜわかったかといえば、その後、ツイッターで「中川さん、モノレールの駅にいましたよね。マスクしていないからすぐわかりました。ノーマスクは私と中川さんともう一人だけでした!」という報告があったからである。そして、同氏とは「声かけて下さいよ!」「いや、我々だけノーマスクで盛り上がると他のお客が困惑するので遠慮しました」といったツイッターのやり取りになった。

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