放送50回を迎えた「池の水ぜんぶ抜く」 かつての勢いは失っても番組を続ける方法

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毎回一緒

「この日の視聴率は4・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)と、かつての勢いは失っています。不定期特番としてスタートした2017年当時は、MCのロンブー淳はじめ出演者の熱量も高かった。地域で行われている“掻い掘り”に目を付けた企画も、テレ東らしいものでした。芦田愛菜や小泉孝太郎など、普段バラエティ番組に出そうもない人たちが泥まみれで参戦することも話題となり、18年1月2日に放送された正月特番の視聴率は13・5%と、テレ東の顔と言える番組となりました」

 18年4月からは月1回のレギュラーに。

「数カ月に1本程度が放送されていた時と違い、毎月放送されるようになると、実は毎回似たり寄ったりの内容であることが視聴者に知られてしまった。どの池の水を抜いても外来種が跋扈していて、日本の在来種を脅かしているという構図は一緒。そして正直言って、画面が汚い。面白さがそれを上回っているならともかく、毎回、泥まみれのカメや気色悪い魚を映されてもねえ。それが『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)や『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)、NHK大河ドラマが立ち並ぶ日曜日に放送されるワケです。しかも食事時にわざわざ泥池を見たいという視聴者はいないでしょう」

 さらに、根本的な問題もある。

年2回でいい

「保護した魚が酸欠で大量死したなどと報じられたこともあり、ロンブー淳やスタッフの熱量もなくなってきたように思います。今回は第50弾という節目にもかかわらず、放送ではそれに触れることもありませんでした。Wikipediaの放送回リストも19年8月以来更新されていません。これほど話題になった番組なら、通常はネット対応のスタッフもいて、公式Twitterやホームページの傍ら、こまめにWikipediaも更新するものですが、それもない」

 それでも番組の延命策はあるという。

「テレ東らしいユニークな番組ですから、このまま終わってしまうのはもったいない。月1回などと言わず、年2回くらいの特番にしたほうがいいと思います」

 番組スタート当初に戻すということか。

「日テレでいえば『欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞』、テレ朝系の『芸能人格付けチェック』、フジテレビの『世にも奇妙な物語』みたいでいいんですよ。毎月2時間半も放送しようとするから、水の抜けない所も放送せざるを得なくなる。『池の水』はテレ東のみならず、テレビ界の発明作品と言っていい。頻度を少なくして、末永く続けてもらいたいです」

デイリー新潮編集部

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