捕虜4400名を射殺、市民を数千人殺害… ロシアの血塗られた「侵略史」

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「ソ連の占領下で民主化の芽は踏みにじられた」

 世界を震撼させるロシア軍の残虐行為は、今に始まったことではない。第2次世界大戦中、そしてそれ以降も、ソ連は他国の市民や捕虜を大量虐殺してきた「血塗られた歴史」を持っている。

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「ロシアは、自国の影響下から逃れようとする国に対しては、容赦なく軍事侵攻で応えてきました。“チェコ事件”はその典型です」

 そう語るのは、東欧の歴史に詳しいジャーナリスト。1968年、ソ連の“衛星国”として共産主義陣営の一翼を担っていたチェコスロバキアで民主化運動が起きた。世にいう〈プラハの春〉である。

「ソ連は他の共産主義国を従え、チェコに戦車部隊を送り込みました。ソ連の占領下で民主化の芽は踏みにじられ、数百人の市民が命を落としたとされます」(同)

 今回チェコがウクライナに戦車の提供を申し出たのも、この苦い記憶と無関係ではないだろう。

「ソ連は56年にも、市民による反ソ暴動が起きたハンガリーに軍を差し向け、数千人を殺害。また、冷戦後にソ連から独立を宣言したリトアニアでも、やはり戦車を出動させ市民を殺傷しました」(同)

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