新庄ビッグボスのヤバい采配3つ 評論家が指摘する「勝てないことより余程気になること」とは

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カウント3−0の問題

 第2点目は4月8日の楽天戦(札幌ドーム)だ。この試合は0−3で敗れた。

 日テレNEWSは同日、「清宮またも『ノースリー』から振らず BIGBOSSは首かしげる」の記事を配信した。

《9回2死、日本ハムの清宮幸太郎選手が、3ボールノーストライクからの4球目のボールを振らず見送ると、その後追い込まれ三振を喫しました》

《清宮選手は5日のロッテ戦でも7回1死満塁のチャンス場面。3ボールノーストライクと優位な状況で、4球目のストレートを見送り、最後はキャッチャーフライで凡退。その際、BIGBOSSは「俺は君を信じて打てのサインを出しているんだから、それを割り切って、バチーンと捉えてきなさい」と清宮選手に厳しいコメントを残していました》

 広澤氏は「3−0からの4球目をどうしても振れないというバッターは、意外に少なくないのです」と言う。

「4球目を打って凡打に終わり、それ以来バットを振れなくなったなど理由は様々ですが、苦手にしている打者はいます。3−0からの4球目を打つのは苦手だと一度認識してしまうと、緊張してしまって体がうまく動きません。監督が『打ってもいい』というサインを出すのは問題ありませんが、『打て』と命じるのは良くないと思います」

 3−0からの4球目を振るのが苦手な打者の場合、たとえ「打て」のサインでバットを振ってもフォームが崩れてしまい、凡打に終わる可能性が高い。

「凡打ならアウトですが、見送っても3−1で、まだまだバッター優位のカウントです。新庄監督は現役時代、3−0からの4球目を打つのは得意だったのかもしれません。ただ、指導者が選手に強要してはいけません」(同・広澤氏)

ファウルの捕球問題

 第3点目は4月9日の対楽天戦(札幌ドーム)だ。この試合も5−8で敗れたが、広澤氏が注目したのは、万波中正(22)がファウルを捕球し、3塁ランナーのタッチアップを許した場面だ。

 同日に配信された日刊スポーツ(電子版)の記事「【日本ハム】半世紀ぶりの“負の記録”迫るも新庄ビッグボス『暗くないよ、暗くないよ』」から引用する。

《1-4と、3点を勝ち越された直後の3回1死三塁。明らかなファウルフライを、右翼手の万波が捕球。三塁走者がタッチアップし、5点目を許した場面だ。(編註:新庄監督は)「今日はスローイングが良かった」と、難点の修正を褒めた一方で「でも、あのファウルは、捕ったらイカンやろ」。指示は「ファウルは捕るな」だったが「難しいところだけど、オレなら捕球しないかな」。万波は「自信を持って判断できなかった。ライン際の距離感を、もっと勉強しないと」と、反省した》

「どういう状況ならファウルを取るのか、どういう状況なら取らないか、強いチームほどシーズン前に徹底して練習を繰り返します。記事によると、新庄監督は『捕るな』と指示していたようですが、選手の頭ではなく体にしみ込ませるのが監督の仕事です。厳しい言い方をすれば、新庄監督は記者の前で万波くんを責めるのではなく、自分の指導力不足を口にすべきだったと思います」(同・広澤氏)

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