藤井聡太竜王の活躍で名古屋に将棋会館が? 師匠・杉本八段は「プレッシャーになってしまう」

国内 社会

  • ブックマーク

Advertisement

「将棋熱は高まる」

「地元の人々は藤井竜王に留まってほしいと考えているでしょう。それが彼にとってプレッシャーになってしまうことは危惧するところではあります」

 と語るのは、藤井竜王の師匠・杉本昌隆八段だ。

「藤井竜王が15、16歳の頃に、ひとり暮らしを勧めたことはあります。将棋会館の近いところに住めば、長時間移動の負担がなくなりますから。その彼ももうすぐ20歳です。ひとりで暮らしたいと本人が思うかもしれないし、なおのこと“地元に留まりなさい”と言うつもりはありません」

 将棋会館誘致についてはこう言葉を継ぐ。

「いま東海在住のプロ棋士は6人にすぎません。2桁は棋士がいないと会館ができても運用面で持て余すと思うので、すぐの建設は現実的ではないでしょう。ただ、確かに藤井竜王がいなければ、対局場の新設はありませんでした。彼が地元で活躍すれば、将棋熱はさらに高まる。会館建設の弾みにはなるでしょう」

 棋士としてのタイトルが増えるほど、周囲のオトナたちの思惑も大きくなっていくのだ。

週刊新潮 2022年4月14日号掲載

ワイド特集「春の大嵐」より

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。