ロシア軍の戦車は弱すぎで話にならない…なぜウクライナ軍のミサイルにやられまくったのか

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返品が殺到!?

 ある軍事ジャーナリストは「ウクライナ侵攻の戦況については、当然ながら、全世界の軍事関係者が注視しています」と言う。

「各国の軍関係者が戦況をウオッチする中、ロシア軍の戦車が次々に破壊されています。特に今はSNSが著しく発達しています。待ち伏せしていたウクライナ軍が、ロシア軍の戦車をミサイルで攻撃。戦車が破壊される一部始終が動画に収められ、ネット上で拡散しています。ロシア製の戦車を購入した国は、頭を抱えているでしょう」

 ロシア製戦車の“ベストセラー”として知られるのがT-72だ。1973年に正式採用された、旧ソ連の代表的な戦車だ。

「ポーランド、チェコ、ルーマニア、東ドイツといった旧東側諸国がT-72を採用したのは、西側との緊張関係を考えれば当然でしょう。しかし旧東側諸国以外でも、T-72は売れたのです。具体的には、中東諸国、アフリカ諸国、インド、東南アジアでもラオスやミャンマーが購入しました」(同・軍事ジャーナリスト)

 近年でも、インドが2019年、ロシア製のT-90という戦車を購入したと、ロシアのメディアが報じている(註)。

 記事では契約額を19億3000万ドルと伝えたものの、その他は《詳細は明らかにされていない》とした。

“バトルプルーフ”

「一体、何両の戦車を購入したのかは分かりませんが、インド軍の担当者は『できることなら返品したい』と真っ青になっているかもしれません」(同・軍事ジャーナリスト)

 兵器市場の世界には“バトルプルーフ”という専門用語がある。どんなにカタログ上で高性能が謳われていても、実戦で役に立つかは分からない。

 その分、実戦で戦果を挙げると太鼓判が押されたことになり、その武器の市場価値が跳ね上がる。

「エグゾゼというフランス製の対艦ミサイルがあります。70年代に開発されましたが、当初はそれほど高価なミサイルではありませんでした。ところが、1982年のフォークランド紛争でアルゼンチン海軍が攻撃機に搭載して発射すると、1発でイギリス海軍の駆逐艦を撃沈したのです。エグゾゼは“バトルプルーフ”で評価され、市場価格が跳ね上がりました」(同・軍事ジャーナリスト)

 最新の兵器市場では、ウクライナ軍が使っている兵器が“バトルプルーフ”をクリアしたとして注目を集めている。

「対戦車ミサイルのジャベリンやNLAW、対戦車弾のAT-4、トルコ製軍事ドローンのバイラクタルなどは、最新の兵器市場では価格がうなぎ登りになっているでしょう。まさに戦場での強さを証明したわけです」(同・軍事ジャーナリスト)

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