維新最高幹部の支援者医師が1億円を荒稼ぎ 「異例のワクチン集団接種」の裏側

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 日本維新の会「最高幹部」の支援者医師が過剰な量のワクチンを確保し、独自に大型接種会場を設置する異例の事態。2万回の接種で計1億円の荒稼ぎ――。

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「維新一強」の下での大阪の状況を一言で評するなら、“何でもあり”ということになろうか。先日、毎日放送(MBS)が「政治的公平性」に対する認識が甘かったと認めた「問題番組」などはその最たる例である。

 本誌(「週刊新潮」)が〈「橋下徹」不偏不党ではない「テレビ大量露出」に疑義あり〉(1月27日号)と題した特集記事で取り上げたその番組は、今年元日に放送された「東野&吉田のほっとけない人」。東野幸治とブラックマヨネーズの吉田敬が司会を務めるトーク番組で、その日のゲストは橋下徹・元大阪市長、松井一郎・大阪市長、吉村洋文・大阪府知事だった。この三人が維新の政策を自画自賛するかのようなやり取りをただ“垂れ流す”だけだった番組の政治的公平性について、本誌がMBSに取材を申し込んだところ、同局は調査チームを発足させた。そして今月11日、「担当者の政治的公平性に対する認識が甘く、番組内でのバランスの取り方が極めて不十分であった」と断ずる調査報告の概要を発表したのだ。

行政における疑惑

 橋下、松井、吉村の三氏をキャスティングしたのは高視聴率を狙ってのことだったというからまさに“何でもあり”だが、本誌は大阪の「行政」における疑惑も重ねて報じてきた。

 その一つは、2020年7月に大阪市が発注した約6300万円分の消毒液について。市が異例の随意契約を結んだのは「サラヤ」という会社で、同社の社長は「経済人・大阪維新の会」の会長を務めていた。

 さらに先月、本誌は〈「橋下徹が特別講演」「大阪府に3千万円寄付」大阪医療界大揺れ! 「維新」すり寄り「医療グループ」に「疑惑の市有地取引」〉という記事を掲載。維新シンパの「医誠会」なる医療法人に有利になる形で元市有地の開発事業者選定が行われた疑いがあることを報じた。消毒液と市有地、いずれも維新の「おともだち」が優遇された疑惑を世に問うものだが、今回登場するのも医療界における維新の支援者である。

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