プーチン側近「ラブロフ」外相、日本の“秘密拠点”で愛人と密会 マネロン疑惑も

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ラブロフの“パトロン”

 そのラブロフと青山ハウスを繋ぐのが“アルミ王”の異名を持つロシアの大富豪オレグ・デリパスカだ。先月27日、自身のSNSに〈平和は極めて重要だ!〉と投稿し、“蜜月にあったオリガルヒによるプーチン批判”として話題を集めたが、政府関係者はこう話す。

「デリパスカが侵攻に異を唱えたのは、西側諸国による経済制裁によって自身のアルミニウム生産事業が崩壊の瀬戸際に追い込まれているためです。彼がこれまでプーチンに追従することで莫大な富を得た事実は揺るがない。デリパスカは以前からラブロフの“パトロン”と目されていて、実際、ラブロフが来日する際はデリパスカも同行し、ラブロフのアテンド役として立ち回っていました」

 2019年5月の来日時、ラブロフは行きつけだった豊洲の高級鮨店や銀座の焼肉店などに繰り出し、赤坂の超高級ホテルに宿泊したが、やはり青山ハウスにも立ち寄っている。この間の飲食代は全てデリパスカにツケを回していたという。

 近隣住民の一人が「ロシアのアルミ王が建てたと聞いた」と証言するように、青山ハウスを所有する英領バージン諸島に登記された謎の法人は「デリパスカが実質オーナーを務める会社だ」と、この政府関係者は明かす。

 そしてデリパスカ所有の同ハウスを管理するのが都内・有明に本社を置くJ社。本誌が同社の存在を知ったのは5年前に遡る――。

愛人との密会の場に

 17年1月、警察関係者から“ラブロフが愛人との密会に利用している秘密拠点が渋谷区にある”との情報がもたらされた。

 ラブロフは前年に2度、日本を訪れているが、12月の来日は北方領土返還交渉に強い意欲を見せていた安倍晋三首相(当時)の地元・山口県長門市で開かれた日ロ首脳会談に同席するためだった。当時、外相としてラブロフのカウンターパートを務めたのは、現在の岸田総理である。

「この時、ロシア訪日団は大谷山荘という温泉旅館に宿泊したが、ラブロフだけは会談後、単独行動を取って1日早く東京に移動した」(警察関係者)

 といい、すでにラブロフが当局の行動確認対象だったことをうかがわせた。

 4島返還を視野に入れた平和条約締結に前のめりだった安倍・岸田コンビに対し、領土問題の解決に否定的で経済協力を優先させたい腹のロシア側に手玉に取られる恰好で結局、大山鳴動。一連の交渉が成果なく終わったのは周知の通りだ。

「09年に設立されたJ社の代表には日本人のMという男が就いているが、会社を実質的に取り仕切っているのはラブロフの愛人であるロシア人女性だ。青山ハウスは二人が人目を忍んで逢瀬を重ねる“セーフハウス”として利用されている一方で、J社の口座にはバージン諸島の法人をはじめ、海外のデリパスカの関連会社などから多額のカネがジャブジャブと振り込まれている」(同)

 つまり当局はJ社をマネーロンダリングのためのラブロフの“ダミー会社”と睨み、Mについては“マネロンの協力者”と位置付けていたのである。

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