東映・高岩元会長、お別れの会に“豪華すぎる”名優たちが 「カムカム」ゆかりの地・太秦映画村を観光名所にした功績も
「お前は企画能力はイマイチや。だけど…」
企画した「火宅の人」の原作者・檀一雄は高岩さんの異父兄。姪にあたる檀ふみ(67)は、
「叔父は私のデビューには懐疑的で、叔父にとって私は女優というよりアテンド役。アカデミー賞授賞式とか、私はその年は映画に出ていないのに、『ふみちゃん来てくれや』と言っては私を横に置いていました」
と懐かしそうに振り返る。
「かつての仲間たちはもうみんないなくなって、寂しいですね」 とは、新人時代からともに奔走した三田佳子だ。
他のスターたちも故人を懐かしむ。
「撮影所内を走り回っていた姿が目に焼きついている」(北大路)
「怒った顔を見たことがない」(里見)
東映“中興の祖”といわれる岡田茂氏は生前、高岩さんによくこう言っていたという。
〈お前は企画能力はイマイチや。だけど、人をまとめることは日本一や〉
祭壇には、東映のトレードマーク“荒磯に波”が飾られた。なるほど、自らの追悼式典でも、銀幕スターをまとめてみせたのである。