鎌倉殿の13人 9話以降を楽しむために抑えておくべき史実を解説

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 NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が好調だ。脚本を書いている三谷幸喜氏(60)は制作開始前に「新しい大河をつくりたい」と話していたが、その言葉どおりに新鮮な作風で視聴者も惹き付けている。2月27日放送までの8話分の復習と史実に基づいた予習をしたい(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)

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 第8話を終えた時点での世帯視聴率の平均値は約14.8%(個人約8.7%)。「青天を衝け」の終盤8話の平均値である約12.4%(同7.3%)を2.4ポイント上回っている。

 目を引くのは非公表のコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)の高さ。「青天を衝け」の1.5倍から2倍以上ある。大河ドラマのファンの多くは年配層だが、「鎌倉殿の13人」は若い層からの支持も厚い。

 人気の理由は新鮮な作風に相違ない。まず、大河にありがちな1人のヒーロー伝ではなく、今の時代にも存在しそうな人間臭い男女の群像劇に仕上げられているのが面白い。

 思ったことを口に出来ずに損をしてばかりの北条義時(小栗旬)、プライドが高く周囲を振りまわす源頼朝(大泉洋)、愛情深くタフな八重(新垣結衣)、気丈で情け深い政子(小池栄子)…。登場人物たちには、それぞれの個性に合った役まわりを与えられている。義時と頼朝ばかりが目立っている訳ではない。

 また、約260年間にわたって泰平の世が続いた江戸時代などを舞台とする時代劇と違い、戦火の中での物語であるところも面白い。智恵と情熱で味方を増やしていくプロセスは、「三国志」や「水滸伝」を思い起こさせる。戦いは少なくとも5月上旬まで続く。

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