「その前にまずはこれを話したい」のネイティブな表現は? 在米医師が教える生きた英語

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 コロンビア大学医学部外科教授であり、ニューヨークのトップドクターとして知られる加藤友朗医師。『ネイティブを動かすプレミアム英会話50』(新潮社)の著者でもある加藤氏が日常で出会う“ネイティブ英語”を紹介。

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 今回の表現はtake a step back。直訳は「一歩下がる」ですが、この表現は会議でのディスカッションの際に「その前にまずはこれを話したい」「ちょっと前に戻ってこれを話したい」といったように、話の流れを戻す時に前置きとして多用されます。英語でのビジネス・ディスカッションにとても役に立つ表現ですのでぜひ覚えて使いましょう。
 take a step backの使い方の例は“Before we talk about a final decision, can I take a step back and ask you a question?”「最終決定の話をする前に、ちょっと戻って一つ質問をしてもいいですか?」や、“Folks, let’s take a step back here. I want to make sure everyone understands what the proposal is.”「みなさん、ちょっと元に戻りましょう。全員がこの提案の意味を理解していることを確認したいんです」などです。

 では練習問題です。(答えは下)

1.日本語に訳すと?

“OK. I understand, but let’s take a step back. Do we all know who our target customers are?”

2.take a step backを使って英語で言うと?

「話が前後して申し訳ありませんが、一歩戻って先ほどの話を補足させてください。」

加藤友朗(かとうともあき)
コロンビア大学医学部外科教授。東京大学薬学部、大阪大学医学部を卒業後渡米。世界初の多臓器摘出体外腫瘍切除手術を成功させ、ニューヨークのトップドクターとして世界中から集まる患者の命を救う。『ネイティブを動かすプレミアム英会話50』(新潮社)が発売中。

週刊新潮 2021年12月2日号掲載

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