「Nキャス」新MCに三谷幸喜氏 業界から聞こえてくる「斬新すぎる人選」の意味するところ

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「新・情報7daysニュースキャスター」(TBS系列・土曜・22:00)の新しいMCが脚本家の三谷幸喜氏(60)に決まったと、スポーツ紙などが報じている。

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 最初にスポニチAnnexが1月18日に報じた。20日にはスポーツ報知と日刊スポーツが紙面で伝えている。担当記者が言う。

「2008年のスタート時から、安住紳一郎アナ(48)とビートたけしさん(75)がMCとして番組の人気を牽引してきました。ところが昨年12月、たけしさんは3月末で卒業する意向を明らかにしていました。後任が誰になるのか、多くの注目を集めていたのです」

 たけしの後任を探す作業が大変なのは、素人でも分かる。民放キー局の番組制作スタッフも「たけしさんと『同等』のタレントは、まず思い浮かびませんね」と言う。

「たけしさんが辞めれば『Nキャス』も終わるかもしれない。そう思われていたほど、たけしさんの存在は大きかったですね。ぱっと思いつく後任候補を、石橋貴明さん(60)、さだまさしさん(69)、有吉弘行さん(47)、マツコ・デラックスさん(49)……と挙げてみても、たけしさんの代わりを務めることは不可能でしょう」

 たけしの“代役”は絶対に見つからない。ならば、たけしとは違う魅力を持った人に新MCを頼もう──こんな風にTBSは決断したわけだ。

問われる“コメント力”

「三谷さんの起用は、テレビ業界でも『斬新な人選』という点で意見が一致しています。ただ、手放しで評価する関係者は意外に少ないですね。多くは『斬新すぎる』、『ある種の賭けみたいなもの』という声が多いです。中には『いつまで続くかな』と醒めた見方をするテレビマンもいるほどです」(同・スタッフ)

 三谷氏と言えば、遅筆作家として有名だ。今回のMC就任で戦々恐々としているドラマスタッフもいるというが、これは視聴者には関係のない話だ。

「遅筆の問題より心配なのが、三谷さんのコメント力です。コメディを得意とする脚本家だけあり、物の見方や切り口は独特です。ジャーナリスティックな視線も持ちながら、笑いにも貪欲。いいことずくめなのは事実ですが、問題はスベることも多々あるということです」(同・スタッフ)

 スベるだけなら、たけしも同じだ。安住アナの困った表情は、番組の見どころでもあった。

「ところが、たけしさんは正論や厳しいコメントという“武器”を持っていました。たとえギャグを外しても、その後で鋭い指摘が飛びだす。たちまちスタジオの雰囲気は変わり、出演者は居住まいを正す。だからこそスタッフも視聴者も、たけしさんのMCに信頼を置いていたのだと思います。情報番組でもギャグを飛ばし、それがスベっても大丈夫という芸当は、誰にでも演じられるものではありません」(同・スタッフ)

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