氷川きよしが独占告白していた“自殺願望”と人生後半の生き方 「自分の心のままに生きたい」

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「からかったりしないでほしい」

「自分に素直に生きるようになってから、すごく幸せです。20年経ってから本当に歌うことが楽しいと思えるようになった。もちろん今までも周囲の人たちに支えられてきたことは大変ありがたかったのですが、本当の自分をさらけ出してもなお理解をしてくれるファンの方々に感謝しています。ただただ感謝の2文字しかありません。みんなが求める『氷川きよし』もこれからやっていきたい気持ちはありますが、いろんな部分がある『氷川きよし』だから、一色だけではまとめられない。周りにどう言われようが、どんなに足蹴にされようが、自分の心を歌っていきたい。自分の心のままに生きていきたい。しっかりと確信をもって表現しようという真剣な決意だから、(フェミニンな服装やメークについて)からかったりしないでほしい」

 今後の歌手活動についてはこうも述べていた。

「より自分らしく生きることが大事で、そうなった時こそ本当に輝けるのだと思う。日本中の人たちが、『氷川きよし』みたいに生きていけるなら頑張れると思ってくれるならいい。今まで生きてきたこと、これまでの苦難もすべて含めてさらけ出し、歌にのせて表現することで、こんな私でもここまで頑張って生きてこられたと伝えることが、歌手としての使命。人生の後半はそれを表現していく生き方をしたい」

人生の後半は……

 そうした決意を新たにしていた氷川は、本誌の告白記事が出た2週間ほど後に行われた紅白前の囲み取材で、前述した「氷川きよし卒業宣言」をマスコミ各社に語ったというわけなのだ。

 先の芸能デスク曰く、

「氷川自身、週刊新潮に語ったような“自分らしさ”を他紙でもオープンにし始めましたが、演歌歌手としてのイメージを大切にしたい事務所から、記事ではそうした部分を削るよう、暗に依頼された社もあったようですね。氷川も忸怩たる思いがあったのではないでしょうか。今年は演歌界のドンといわれ、氷川の所属事務所の代表だった長良じゅん氏が亡くなって10年の節目にあたります。長良氏は氷川が18歳で上京してからの育ての親といっていい存在。すでに故人とはいえ、仮に活動を止めれば事務所にも多大な迷惑がかかりますから、逝去から10年の節目までは精一杯、氷川なりの義理を果たすつもりなんだと思いますよ」

 ちなみに、本誌告白で氷川は以下のようにも語っていた。

「人間としても40歳が過ぎて、事務所の意向も大事だけれども、歌手として、人間としてもっと表現の幅を拡げていきたい」

 再び表舞台に立ったとき、氷川は我々にどんな姿を見せてくれるのだろうか。

週刊新潮 2022年2月3日号掲載

特集「これが“美貌路線”への原点だった 無期限活動休止『氷川きよし』が独占告白していた“限界突破”への決意」より

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