東大前刺傷事件 同級生が見た高2容疑者 異様な生徒会長選の演説とひげヅラ動画

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過激な思想家

「Aは生徒会長選に立候補しました。進学校なので生徒会は2年生が中心になって運営されており、そのため1年生の終わりに生徒会長の選挙があるんです。うちの高校は内来生が圧倒的に多いので、立候補するのは内来生と相場が決まっているのですが、Aは外来生なのに立候補したので注目されました。僕もそこで初めて、Aの存在を知りました。スマホの持ち込み禁止を公約にしたことが不評だったという記事も見ましたが、僕が気になったのはAの演説でした。『大日本帝国は……』といった三島由紀夫とか山本五十六みたいな戦前の思想を連想させるもので、なんだか危ういなと思いました」(同前)

 選挙には落選したが、Aはその後、生徒会活動にボランティアで加わっていたという。

「生徒会に固執しているように見えました。なんでそこまで関わりたいのか不思議でした。その一方で、記念祭(文化祭)の開催には反対したんです。コロナ禍のため一昨年に続き昨年もオンラインによる開催だったのですが、Aのクラスの演し物の動画は、Aがメインとなっていました。サムネイルは、わざわざひげを蓄えて撮った、彼の顔写真でした。動画の内容は『記念祭反対派演説』で、この時も『我々は記念祭の開催に断固反対する!』といった内容で、右翼か左翼のアジテーションなのかはわかりませんが、過激な思想家のようになっていました。それが昨年秋のことでした」(同前)

 ちなみにAは、「1年ほど前から誰かに危害を加えたいという気持ちがあった」と供述している。

デイリー新潮編集部

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