体調不良に効果的な「丸ごと野菜スープ」「発酵塩豆腐」とは 食改善アドバイザーが推奨

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 病気ではないが、何となく体調が良くない――。そうした人などに「食」の面からアドバイスを続けてきた食改善アドバイザーに、ノンフィクション作家の奥野修司氏が取材。「丸ごと野菜スープ」など、日々の「食事」を最高の「薬」にする食事術をレポートする。

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「未病」という言葉がある。自覚症状はないが、実際は病気に近づいている状態といえるだろうか。放っておけばやがて病気になる。現代人に未病が多いのは、ストレスや慢性疲労が常態化している都会生活で、自然の生活リズムが壊されたからだが、中でも食べ物の影響は大きい。私たちの体は食べた物で作られるのだから、食べ方を間違えたら、体が不調になるのは当然なのだ。だったら、食べ方を変えれば健康を取り戻せるのではないか。そう考えて、体調不良などで悩む人たちに、35年にわたって食改善のアドバイスを続けているのが成田和子さんだ。

 この仕事を始めたきっかけは、成田さんの次女が6歳の時、死に至る難病で突然失明したことだった。入院した大学病院で眼球と脾臓を摘出すると言われ、逃げるように退院させた。そして東洋医学や食と体の関係を猛勉強し、食事をタンポポやスギナ、ハコベなどの野草中心に変えた。炒める、蒸しパンにする、団子にする――。毎日食べさせた。すると1年後に目が見えるようになった。それ以来、成田さんは世界各地を訪れて食について学んできた。成田さんがすすめるのは、野菜の皮も種も使う「丸ごと野菜スープ」だ。それに加え、野菜だけでは飽きてしまう人でも続けられるような配慮もしている。もちろん作り方は超カンタン! 今回は成田さんの「丸ごと野菜スープ」や「薬になる食」を紹介したい。

こんにゃく断食

「妙に機嫌が悪い、眠れない、歯ぎしりをする、不整脈がある――、いずれもささいなことですが、大きな病気になる前触れで、すでに未病の領域です。そういう方の食事は、昼はラーメンかコンビニ食、食べたり食べなかったりと、たいてい乱れています」と成田さんは言う。これを正すには「丸ごと野菜スープ」がベストだが、その前に、体に溜まったゴミを排泄してほしいという。それが成田さんのすすめる「こんにゃく断食」だ。昼に五穀米など腹持ちのする食事を摂ってから断食をスタートする。以後の飲み物は白湯(さゆ)だけ。夕食は「こんにゃくステーキ」と白湯。こんにゃくは焼いて水分を飛ばし、醤油や柚子胡椒で味付けをして食べる。就寝前に白湯を飲み、次の朝は普段通りの朝食と、無理なくできるプチ断食である。胃腸が疲れている人や体調不良の人には「週に1回でいいから内臓を休めてほしい」という。

 それにしても、なぜ野菜を丸ごと使うのだろうか。

「野菜の各部位には、ファイトケミカルなど野菜の命を支える栄養素がバランスよく入っています。それを丸ごといただくことで、人間の健康バランスも整えられます。魚もマグロより丸ごと食べられる小魚が、玄米のような穀類も、丸ごとだから体にいいのです。病んだ体は常に治りたがっています。それが自己治癒力ですね。それを手助けしてあげるのが、食の力です。丸ごと食べることで、体は本当に変わります」

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