「正月を不倫相手と過ごしたい」夫たち 密会に成功も、自宅に帰って妻にバレた“致命的なミス”

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実家にいるはずの妻が、なぜ…

 その後、本来なら家族の待つ妻の実家へと行くはずだったのだが、なんとなく行く気を失った宏一さんは、ひとりでドライブをしながら時間をかけて自宅へ戻った。妻子は3日に迎えに行ってもいいなと思いながら玄関を開けると、妻が仁王立ちになっていたので、思わず後ずさりするほど驚いたという。

「ど、どうしたのと言うと、妻が『多恵子っていうんだ』と一言吐き捨てて背を向けました。どうしてわかったんだろう、何があったんだろう。ここは下手に何も言わないほうがいい、妻の出方を見ようと思いました。妻を追ってリビングに行くと、彼女はソファにどっかと座ってる。『どうしてわかったのって聞かないの?』と先回りされました。黙っていると、『家の電話のリダイヤルよ』と。あのときばかりは、あっ、しまったと思いましたね」

 固定電話をお持ちでない方のために補足をしておくと、リダイヤルとは直前に電話をかけた相手に、もう一度電話をかける機能のこと。自宅の電話を使って待ち合わせ場所を決めたことがアダとなった。思わず「あっ」と声が出てしまった宏一さんに、妻は「悪いことはできないわね」と言い、「しばらく戻らないから」と出て行った。

「翌日、多恵子さんから連絡があって、元旦に妻から電話があった、と。『高梨の妻ですけど、あ、今のところ妻という意味ですが、あなたは誰?』と言われたそうです。妻としても、僕の不貞を薄々感づいていたのでしょう。今のところということは妻には離婚する意志があるということなのか、とちょっと恐怖を覚えました。そしてこういう場合は、やはり迎えに行くしかないんだろうなと3が日が過ぎたころ、迎えに行ったんですが、妻は帰らないと言う。当時5歳だった長男が、『うちに帰りたい』とぐずったので、やっと帰る気になったようです」

 そこからもしばらくはギクシャクした。宏一さんも多恵子さんも、あれほど盛り上がっていたのに会う気がなくなってしまったそうだ。

「バレたら離婚する選択肢があるならともかく、僕たちの場合はその選択肢はなかった。そういうケースではもう謝るしかありませんよね。謝り倒して許してもらう。僕もそうやって、なんとか口をきいてもらえるようにはなりました」

 ただ、妻は最後まで怒りをぶつけてこなかった。もっと怒ってくれればいいのに、と彼が言ったら、「あなたはそのほうが気が楽なんでしょ」と冷たく言われた。妻の怒りの深さがわかろうというものだ。

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