カズが「出場1分」でも引く手あまたな理由 億単位の経済効果、移籍先候補は?

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“キングカズ”こと三浦知良(54)の周辺が喧しい。

 カズが、17年間在籍する横浜FCを離れて移籍先を模索しているというのだ。

 2年前、「週刊新潮」では“なぜカズは現役を続けられるのか?”という素朴な疑問に答えている。要約すると、

〈横浜FCの小野寺社長は給食委託会社を経営しており、いわばクラブの大口スポンサー。その社長が“本人が辞めると言わない限り契約を続ける”と公言している。だから、カズは解雇されない。カズも、J1でやるというプライドを捨て、今は試合に出ることすらこだわっていない。CMなどの副収入が大き過ぎて、年俸にも無頓着である〉

 だとすれば、死ぬまで横浜FCに籍を置くことも可能だったはず。一体何が変わったのか。

 サッカーライターの話。

「クラブ側の考えは変わっていません。カズが戦力になっていなくても、在籍し続けてほしい。実際、今季のカズの出場時間はたったの1分ですが、3500万円と推定される年俸は支払われ続けています」

 J1からJ2への降格が決まった横浜だが、来季もカズとの契約を切望しているという。ではなぜ移籍話が出てくるのか。

カズの心境が変化

「変わったのは、カズの気持ちの方なんです。カズは出場するたびに最年長記録を更新する、現役最年長選手なのですが、“1分しか出ていないくせに、選手といえるのか”などという批判も少なからずある。それを本人も気にしていて、“J3でも、その下のJFL、更に下部の地域リーグでもいいから、とにかく試合に出たい”という気持ちに変わったというのです」

 移籍先候補には、J2からJ3に陥落した相模原や同じくJ3の沼津、YS横浜、地域リーグの高知などの名が挙がっているが、

「最有力は、兄の泰年さんが監督兼GMを務めるJFLの鈴鹿。ただ、元役員がSNS上でクラブの不正行為を暴露し始め、クラブ側が元役員の不法行為を糾すなど泥仕合に発展していて、雲行きが怪しくなってきました」

 それにしても“出場1分”のカズがなぜこうも引く手あまたなのか。

「試合に出ていなくてもカズがいるチームとして世間に注目されますし、多くのスポンサーを獲得できます。億単位の経済効果が期待でき、カズの年俸を差し引いてもボロ儲けです」

“カズ”というビジネスモデルは永久に不滅です。

週刊新潮 2021年12月23日号掲載

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