「菅前首相」が暴露本出版の日テレ記者に激怒 「喋ってしまった菅さんが悪い」の声

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『孤独の宰相』

 永田町界隈では、菅義偉前首相に食い込んだ記者が書いた書籍が話題になっている。本の中味が菅氏の逆鱗に触れたようなのだが、菅氏のスタンスを疑問視する声もあがっている。

 話題の本は『孤独の宰相 菅義偉とは何者だったのか』(文藝春秋)。著者は日テレ記者の柳沢高志氏で、2015年5月にNY支局から帰国し政治部に配属。当時官房長官だった菅氏の担当記者となり、首相に上り詰め、退陣するまでの一挙手一投足を生々しく描いている。

 社会部出身の柳沢氏はもともとは事件取材を主戦場としてきたそうで、政治部に異動した後、「官房長官って何をするのだろう?」などと同期入社の社員に尋ねる場面も出てくるほどだ。

 なかなか菅氏に食い込めない日々が続く中、グアム訪問中に菅氏の朝の散歩を狙ってカメラ片手に張り込んで菅氏を直撃するのだが、あえなく“撃沈”し、菅氏の態度は一層硬化する。しかし、謝罪文をしたため、メールで送ると数分後、「気付いてくれて良かったです。明日、朝食を一緒にとりましょう」と返事が来て、距離が縮まっていく。

 2018年ごろに柳沢記者は「菅氏の本を書きたい」と伝え、その後に初めて大臣室に招かれ、「俺の本、書いて良いから。ただし、官房長官を辞めたときにな」と話したという。

内緒にしておきたかった“不都合な真実”

 本を読んだ記者Aに聞いてみると、

「菅さんの素顔がこれでもかっていうくらい描写されていて、さすがに食い込んでいただけあるなぁと感心しました。菅さんの担当を外れて野党担当キャップになった後も、サシ(1対1)で会って話をしていたり、演説の予行演習を見せられて感想を求められたり、政策を打ち出す大事な局面では“どう思うか?”としきりに尋ねられたり、菅さんに伴走しているさまがよく伝わってきました」

 続いて記者Bは、「当然ですが、菅さんにとって内緒にしておきたかった“不都合な真実”もつまびらかになっていますよね」と指摘してこう続ける。

「『小池(都知事)が、またいろいろ動こうとしているみたいだな』と電話で言ったり、『岸田さんが総理になる可能性が高い。それでは国のためにはならない』と話したり、『俺は来年の総裁選に出ようと思っているから』と決断を伝えてみたり。また、新型コロナの感染者数が激増していく中でかけた超弱気の電話なんて話も……。いちご農家から徒手空拳で上京し、上り詰めて行った苦労人というイメージをもはや信じている国民はあまりいないとはいえ、菅さんのこれまでのイメージを覆したり壊したりするような中身ですよね」

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