「くだらん野郎だなッ! おまえは」菅原文太が珍しく声を荒らげた人生相談の内容

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悩める愛人からの手紙

 文太は「悩める33歳の愛人」からの手紙にも呆れ、《それがどうした》と答えている。彼女は68歳のオジイチャンの愛人をしているが、そのパパは酒が好きで、毎晩ウィスキーのボトルを3分の2くらい空ける。

《冗談抜きにお酒の飲み過ぎでポックリいっちゃったらどうしようと……。愛人のわたしはまだ、これといったパパの財産もいただいてないし、ほんとうに心配です》(91年12月12日号)

 同じ大酒飲みの文太は、愛人が心配しているのはパパの体ではないだろうと断定した上で、《酒をガバガバ毎晩飲んでも死なん人間は死なんよ》と笑い飛ばす。パパが元気なのは肝臓が強い証拠だ、と。

《それでも心配なら、早いとこ遺言状でも書いてもらって、財産の分け前を確保することだろうよ。そんじゃ、勝手にやってつかわさいや》(同)

撮り終えた映画は「色あせた一枚の印画紙」

 40歳の男性の相談は、10年前に別れた女性のことが忘れられないという。彼女はすでに結婚しているが、まだ子供が生まれていないので、早く離婚してくれないかと、日々願っている。

《わたしは菅原さんの大ファンです。どうかこんなわたしに慰めの言葉をいただけないものでしょうか》(91年4月4日号)

 文太が彼に送ったのは慰めではなく、失望の言葉だった。

《失礼だが、オレのファンにアナタのような女々しい男がいるとは、残念でたまらんのう。それも10年前に別れた女のことが忘れられんでウジウジしとる》(91年4月4日)

 過去はきれいさっぱり忘れる性格だと話す文太は、「仁義なき戦い」を例にあげる。あの映画は自分にとって出世作で、思い出も沢山あるが、撮り終えた映画は「色あせた一枚の印画紙」だ。大事なのは、これから先にもっといい映画を作ることではないか。だから、《10年前に別れた女なんて早く忘れろ!》と叱るのだが、文太が珍しく女性観を語っている回があるので、最後に紹介する。

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