太る元凶「ニセの食欲」を抑え込む食事術とは 別腹が生まれるメカニズム、12時間以内に3食が理想

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血糖値を急に上げるな

 二つめの対策は「食欲を別の方向に向ける」こと。前出の瀧教授は数年前まで「いつもおなかが空いていて、甘いものを欲していた」そうだが、「ゆるやかな糖質制限プラス筋トレ」で間食をあまりしなくなったという。結果、4カ月で10キロの減量に成功したとのこと。

「ふとしたきっかけでニセの食欲は起きやすい。ピザやカップラーメンなどの視覚刺激や匂いでもドーパミンが分泌されます。その時、“欲する”気持ちを勉強、仕事、走るなど“別の方向”に向けるのです。私の場合は腕立て伏せでした。1分間、腕立て伏せをするだけで、食欲は落ち着きます」

 要は気持ちをそらすことが目的だから、ガムを噛んだり、お茶を飲むでもいい。だが腕立て伏せなどで筋肉をつければ「糖を代謝する力」が増すため、食べても血糖値が上がりにくい体になって一石二鳥だ。瀧教授も牧田医師と同様に「血糖値の乱高下が食欲を惹起(じゃっき)する」と強調する。

「血糖値を急激に上げないため、食事は主食からではなく野菜を先に食べるのも大切でしょう。またストレスがかかると食欲を増進させる“グレリン”が分泌されるので注意が必要です」

 ちなみに肥満になると、「レプチン耐性」といって満腹感を感じづらくなる。

「“もうおなかがいっぱい”と、食欲を抑制するレプチンが視床下部にいくら訴えても、それが届きにくくなるのです」(同)

 だから一度太ると満腹を感じづらくなって、必要以上に食べてもっと太る、という負の循環に陥るのだ。

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