学会票にすがるも落選の甘利幹事長 地方の候補者からは「甘利さんに応援に入られても」

国内 政治

  • ブックマーク

Advertisement

 甘利明・自民党幹事長(72)のまさかの敗戦。なりふり構わず学会票を拾いにすがったにもかかわらず票が伸びなかった理由は。

 ***

「私の選挙史上、一番大変な選挙です!」

 選挙戦最終盤に、そんな悲痛な声を張り上げる羽目になるとは、本人も想像だにしなかっただろう。まさかの敗北を喫したのは、岸田政権の「影の総理」と呼ばれる甘利氏に他ならない。

 小選挙区で負けるや辞意を表明し、茂木敏充外相に幹事長の座を明け渡した。

 自民党関係者が嘆息する。

「党のカネと人事、選挙の公認権を握る幹事長は“選挙の顔”でもあります。自民党の歴史を振り返っても現職の幹事長が落選するのは前代未聞。そもそも、幹事長が“圧勝”しなければ政権運営に支障をきたすとまで言われていたわけですからね……。幹事長を辞するのは当然でしょう」

 選挙序盤こそ、応援演説で全国を行脚していた甘利氏。公示2日後のツイッターには〈選挙期間中地元に入れるのは今日の2時間だけ。よってタスキをかけるのもこの2時間だけ。コスパの悪い選挙備品だね〉と綴っていた。だが、その間にお膝元の神奈川13区では不穏な空気が広まっていた。

 地元の支援者が明かす。

「ビラ撒きをしていると有権者から怒声を浴びたり、中指を突き立てられることまであった。口々に“甘利さんはカネに汚い”“説明責任を果たしていない”と言われてね。やはりスキャンダルが尾を引いている」

 甘利氏を巡っては、千葉県内の建設会社とURの補償問題に絡む現金授受、さらに秘書の口利き疑惑を「週刊文春」が2016年に報じている。その後、建設会社側から100万円を受け取ったことを認めた甘利氏は、経済再生担当相を辞任に追い込まれた。

次ページ:甘利さんに応援に入られても票が入らない

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。