1000匹多頭飼育、母犬を無麻酔で帝王切開…杉本彩さんが告発した悪徳ブリーダーのひどすぎる実態

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芸能人たちの責任

 杉本さんは、自分と同じ芸能人がテレビやYouTube番組などで高価な犬・猫を購入しているのを見ると、やるせない思いにかられるという。

「『ペットショップで抱っこしちゃったら、耐えきれずに購入を決めちゃった』と言っている芸能人の番組を目にしたことがあります。他にも、ティーカッププードルを購入したとか……。ティーカッププードルも、小さくてかわいい犬を嗜好する人間のために無理に掛け合わされて作られた個体で、虚弱体質なのですぐに死んでしまいます。影響力のある方々がこうして安易に消費を煽り、消費者が目新しいものに飛びつくから、どんどん犬のことを考えずに、かわいいモノとして犬が作られ、ブランド化されていってしまう」

 とりわけコロナ禍もあり、いまペットショップは大盛況だという。杉本さんは、もしこれからペットを飼いたいと考えている人は、まずは行政の動物愛護センターや動物愛護団体にいる保護犬、保護猫を引き取ることを検討してほしいと訴える。

「ただし、動物愛護団体を名乗っている団体のなかにも、いかがわしいところが多くあるので注意してほしい。実際、今回の事件でも、家宅捜索が入った直後、犬たちはそっくりいなくなってしまいました。聞くところによると、某大手ペットオークション業者に渡り、その傘下にある寄付金を集めることを目的とした動物愛護団体に渡ってしまったようです」

 最近では、保護犬、保護猫を高齢者に押し付けてカネ儲けを企むような、悪質な動物愛護ビジネスも流行しているという。

「何十万円もするブランド物を買う前は、よく調べて考えるでしょう。それと同じように、動物を飼う前によく調べて考えてほしいのです。犬たちはモノじゃない。私たち人間と同じように尊い命なのです」

デイリー新潮取材班

2021年11月6日掲載

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