「V6解散」、世界中の誰もたどり着いたことのないような場所に到達した6人

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目標を作らずに進んできたグループ

 これだけの長期間、メンバーの脱退・入れ替えもなく、活動を続けているボーイズダンスボーカルグループは、世界的に見ても珍しい。個性と協調性という一般社会でも両立するのが難しそうな2つを、彼らは自律的に保ち続けたのだ。

 もちろんパフォーマンスに関しては“保つ”だけではない。3月に解散を発表して以降も、安易な“まとめモード”に入ることなく、進化をし続けることを自分たちに課しているようにも見える。各音楽番組への最後の出演も、過去のメドレーのみならず、今年発表された最新曲をじっくり披露するなど、その進化を見せてくれている。

 26年のその偉業に勝算や計画はあったのだろうか。

 坂本昌行は「V6は目標を作らずに進んできたグループです」と明言している(※)。人が簡単に思いついてしまうような目標を設定しなかったこと、強制されなかったことで、彼らは世界中の誰もたどり着いたことのないような場所に、緩やかに辿り着こうとしているのかもしれない。

(※)BAILA homme/集英社 2021年8月発行

霜田明寛
1985年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業。9歳でSMAPに憧れ、18歳でジャニーズJr.オーディションを受けた「元祖ジャニヲタ男子」。就活・キャリア関連の著書を執筆後、4作目の著書となった『ジャニーズは努力が9割』(新潮新書)は5刷を突破。 また『永遠のオトナ童貞のための文化系WEBマガジン・チェリー』の編集長として、映画監督・俳優などにインタビューを行い、エンターテインメントを紹介。SBSラジオ『IPPO』凖レギュラー。

デイリー新潮取材班編集

2021年10月31日掲載

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