片頭痛を放置すると耳鳴り、抑うつ感も… 知っておくべき「三つのタイプ」とは

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 猛烈な痛みに加え、めまいや吐き気に襲われ、満足に眠ることすらできない。しかも、苦しみを周囲に理解してもらえず孤独と絶望感に苛(さいな)まれる。日本人の3人に1人が苦悩する「頭痛」という難敵。

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 日本における中途失明原因の第1位である緑内障の患者は約400万人、また、国民病の代表格・糖尿病の患者は1千万人にのぼる。こうした数字と比較すれば、実に4千万人が悩まされる“慢性頭痛”が、いかに他を圧倒する存在かご理解頂けるだろう。

 とはいえ、日本人の3人に1人が頭痛持ちでありながら、「職場の同僚につらさが理解されない」「少し耐えれば痛みは治まる」「市販薬で十分だ」などと考え、医師の診察を受けることなく、人知れず我慢を続ける向きも少なくないはずだ。

 東京女子医科大学脳神経外科の清水俊彦客員教授によれば、

「多くの人々は“たかが頭痛”と考えて病院に足を運ぼうとしません。しかし、実際には“されど頭痛”であり、放置すると高齢になってから脳の働きに混乱が生じ、耳鳴りやめまい、抑うつ感などさまざまな不快な症状が起きてしまう。決して侮るべきではありません」

 そこで、まずは“頭痛とは何か”について解き明かしていきたい。

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