片頭痛を放置すると耳鳴り、抑うつ感も… 知っておくべき「三つのタイプ」とは

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女性は男性の3.6倍

 そして、三つ目の群発頭痛については、三叉神経と副交感神経が関係し、目の奥を走る太い血管が拡張することが原因とされるが、詳しいメカニズムの解明には至っていないという。

 ちなみに、片頭痛は20~40代の女性に多く、有病率は男性の3.6倍にのぼる。富士通クリニック頭痛外来の五十嵐久佳医師は次のように語る。

「10歳以下の子どもでは片頭痛の有病率に性差は見られませんが、初潮を迎える頃から女性の割合が上がっていく。とりわけ30代女性の場合、5人に1人が片頭痛持ちとされます。また、女性の片頭痛患者の半数は月経の前後で痛みを感じています。未解明な点が多いものの、女性ホルモン“エストロゲン”の変動がセロトニンなどに影響を及ぼすと考えられています」

 三つのタイプに大別できる慢性頭痛だが、その症状も三者三様のようだ。

「緊張型頭痛の場合は一日中、頭の両側に締めつけるような鈍い痛み、圧迫感が続きます。体を動かすと痛みがまぎれるのも特徴ですね。片頭痛は週2回から月2回ほどの頻度で起こる発作性の頭痛で、ズキンズキンと脈打つような痛みが4時間から、長いと72時間も治まりません。その反面、痛みがないときは多くの患者がケロッとしています。そして、1~2カ月間にわたって断続的に痛みに襲われるのが群発頭痛です。片側の目の奥をえぐるような強烈な痛みで知られます」(前出・坂井氏)

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