「中田山健」が6代目復帰 「戻るなら引退してもいい」と言っていた「神戸山口」の井上組長はショック

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神戸を出て独立組織として生きてきた

 6代目山口組復帰か、神戸山口組を飛び出した現状の独立組織として生きていくのか。その動向が注目されていた5代目山健組の中田浩司組長(62)が6代目山口組(以下、6代目)復帰を決めたという。元山口組系「義竜会」会長で暴力団組員の更生を支援するNPO法人「五仁會」主宰の竹垣悟氏が経緯と今後の展開を語る。

「拘置所に収容中の中田組長は接見禁止中のため、弁護士のみが面会やその他の交流を許されていました。6代目復帰が囁かれてから実際にそれが決まるまで時間がかかったのは、慎重にコトを進めていたのはもちろん、意思疎通の難しさもあってのことでしょう」
 と、竹垣氏。

 中田組長は2019年、自らヒットマンとなり6代目傘下「3代目弘道会」の神戸事務所を襲撃。部屋住みの若い衆に右腕の切断を余儀なくされるケガを負わせた一件に絡み、殺人未遂容疑などで逮捕・起訴された身だ。つまり復帰するとされる6代目とは本来対立関係にあった。

「当時は6代目側から神戸山口側の組員がマトにされる事件が相次いでいました。本来ならカエシ(報復)をすべきなのに、それがなされていないことを重く受け止めた中田組長自ら襲撃を行ったというわけです。6代目とコトを構えることに消極的だった井上邦雄・神戸山口組組長(73)はそれを聞き、中田組長を叱責したそうです。中にはボコボコにしたと言う人もおりました」

独立組織だと生命の保証はない

 これ以降、中田組長は神戸山口組から離脱の意向を示し始めるようになる。結果、神戸山口側と対立を深め、2020年9月、中田組長は除籍処分となった。

「現在、神戸山口組側から聞こえてくるのは、“井上組長がかなりショックを受けている”という声です。というのも、井上組長は自分たち、神戸山口組側に中田組長が戻ってくることを期待していたフシがあります。“中田組長が戻ってくるなら自分はカタギになってもいい、自ら引退してもいい”と周囲に漏らしていたと聞いています。そもそも中田組長に対し、2度と組織に戻ることができない絶縁ではなく除籍処分を下したのも、井上組長の『中田愛』あってのことなどと指摘されたこともありました。同じ山健組・健竜会の幹部・トップとして、長らく親分・子分として歩んできて、“最後はわかってくれる”という思いがあったのではないでしょうか」

 しかしそんな思いをよそに、中田組長が6代目に復帰する話は進んでいるという。

「一本独鈷(独立組織)だと生命の保証はないですからね。『6代目に戻りたい派』の最大の動機はそれでしょう。今年の8月、5代目山健が神戸山口から抜けた後に『新生・山健』を受け継いだ與則和(あたえのりかず)若頭が襲撃される事件がありました。若頭がマトにかけられるのはこれで2度目。生命の保証を訴える連中にとってはインパクトがありすぎる一件だったと言えるでしょう」

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