事件現場清掃人は見た 30代女性がウエディングドレスを眺めながら首吊り自殺した理由

国内 社会 2021年9月14日掲載

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 孤独死などで遺体が長時間放置された部屋は、死者の痕跡が残り悲惨な状態になる。それを原状回復させるのが、一般に特殊清掃人と呼ばれる人たちだ。長年、この仕事に従事し、昨年『事件現場清掃人 死と生を看取る者』(飛鳥新社)を出版した高江洲(たかえす)敦氏に、首吊り自殺した30代女性について聞いた。

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 これまで高江洲氏は、特殊清掃の現場で様々な体験をしてきたため、ちょっとやそっとのことで驚くことはない。だが、今回ご紹介するのは、衝撃を受けたケースとして今も記憶に残っているという。

「30代の男性から依頼がありました。30代の女性が首吊り自殺し、死後1週間してから発見されたそうです」

 と語るのは、高江洲氏。

「現場は、2DKの分譲マンションでした。遺体があったのは8畳の寝室です。1段目がデスク、2段目がベッドになっているロフト型ベッドがあり、ベッドの角に紐をかけ、首を吊っていたそうです」

白いウエディングドレス

 汚れは床に広がり、悪臭を放っていたという。

「ロフト型ベッドの真向かいには、ウォーキングクローゼットがありました。半分扉が開いていたので、中を見ると啞然としました。白いウエディングドレスがあったのです」

 しかも、それは新品同様だったという。

「ウエディングドレスは、他の洋服と並んでかけられていたのではなくて、一番手前にかけてありました。女性は、ウエディングドレスを見ながら亡くなったと思われます」

 依頼主の男性は、女性の婚約者なのだろうか。高江洲氏はそんなことを考えながら、男性に見積もりを知らせた。

「このマンション所有者は亡くなった女性でした。そこで、思い切って亡くなった女性と男性はどういう関係なのか聞いてみました」

 男性は、ぽつりぽつりと話し始めた。

「彼は、1年前までその女性と付き合っていたといいます。ところが、彼女は別の男性と恋に落ちたため、別れを告げられたそうです」

 相手は外国人だった。

「中東の人でした。まもなく2人は結婚したそうですが、まもなく、母国に帰ってしまったといいます。結局、連絡も取れなくなってしまった女性は途方に暮れ、自ら死を選んだのです。もしかすると、結婚詐欺みたいなものだったのかもしれませんね」

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