ひろゆき氏を論破した言語学者 在仏50年超の“F爺”小島剛一氏が語る日本人差別

国内 社会 2021年8月6日掲載

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差別に無自覚な人

 2ちゃんねるの創始者・西村博之氏(44)は近年、「ひろゆき」の名前で活動している。ニュース番組やTwitterなどの発言が話題となり、ネット上で“論客”として注目された。論争で負け知らずの“論破王”としても話題だ。

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 2018年には著書『論破力』(朝日新書)を出版したほどだが、その、ひろゆき氏が論破されたとネット上で大騒ぎになった。

 ひろゆき氏を論破したのは、言語学者の小島剛一氏。1946年、秋田県に生まれ、68年からフランスに在住。78年にはストラスブール大学で博士号を取得した。

 トルコにおける少数民族語の実地調査に従事したことから、91年に『トルコのもう一つの顔』(中公新書)を上梓した。

 東京新聞は2011年8月、「こちら特報部」で「反骨の言語学者・小島剛一氏 圧力屈せず真実告発 トルコの少数民族弾圧」の記事を掲載した。

 ひろゆき氏と小島氏が行った論争のテーマは人種差別の問題。有名なフランス人サッカー選手2人による日本人を侮蔑する動画が流出した。日本でも大きく報道されたため、ご記憶の方も多いだろう。

 1人はアントワーヌ・グリズマン(30)。ドイツ系の父とポルトガル系の母の間に生まれた白人だ。もう1人はウスマン・デンベレ(24)。

すぐに差別と認識

 では小島氏のインタビューをお読みいただこう。まず経緯の説明をお願いした。

小島剛一氏(以下、小島):7月4日に目を覚ますと、私のアドレスに10人以上のフランス人の友人からメールが届いていることを把握しました。全て同じ内容で、「このリンク先の記事が紹介している動画を見てほしい。君と議論がしたい」と書いてありました。いつもは数通というところですから、びっくりしました。

 内容はすぐに理解しました。グリズマンとデンベレと言えば、サッカー界のスーパースターです。フランス国内だけでなく、フランス語圏で大きなニュースになっていました。ベルギーやカナダのケベック州といったところでもトップニュースの扱いだったわけです。

 友人たちのメールにあるリンクをクリックすると、様々なメディアの記事サイトに飛びました。とはいっても結局、動画は1つだけです。再生してみると、すぐに「あ、これは人種差別的発言だ」と察知しました。多くの視聴者やメディアも指摘していますが、動画の録音状態は悪く、聞き取れないところがたくさんあります。

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