ベラルーシ「女性選手」が亡命 独裁者「ルカシェンコ大統領」の「妄言」「悪行」がスゴすぎる

国内 社会

  • ブックマーク

Advertisement

「ウオツカでコロナは治る」

 朝日新聞は8月2日、「『帰国強制』保護訴え ベラルーシ陸上選手」との記事を朝刊に掲載した。

 ***

 記事はロイター通信の報道を引用。東京五輪陸上の女子200メートル予選に出場を予定していたベラルーシのクリスツィナ・ツィマノウスカヤ選手(24)が亡命を訴えたと報じた。発端はSNSでコーチを批判したことだったという。

「女子1600メートルリレーの予選に際し、コーチ陣の不手際でドーピング検査が充分に行えず、一部の選手が出場できなくなったそうです。ツィマノウスカヤ選手は一部始終をSNSに書き込み、『自身がリレーメンバーに入れられた』ことも明かしました。これがコーチ側の不興を買ったとのことで、荷造りを命じられ、半ば強制的に羽田空港へ連れていかれました」(担当記者)

 ツィマノウスカヤ選手は「ベラルーシに戻れば、投獄される可能性がある」と帰国を拒否。羽田空港を管轄する警視庁東京空港署が彼女を保護したという。

「ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領(66)は『ヨーロッパ最後の独裁者』として知られています。彼は7月29日、大学関係者が集まる会議に出席。ベラルーシの五輪代表が1つもメダルを獲得していないことに不満をぶちまけました」(同・記者)

 共同通信の記事(註1)によると、選手に対して「ハングリー精神が欠けている」や、「他のどの国よりもスポーツに出資しているのにこの結果は何だ?」などと言いたい放題だったようだ。サッカー選手の妻たちが「働きもせず、暇つぶしに反政権運動に加担している」と難癖を付けたことも明らかになっている。

「コロナで死んだ国民はいない」

「時事通信が8月2日に配信した記事(註2)によると、ツィマノウスカヤ選手は昨年夏に行われた大統領選に際し、反体制派が呼びかけたデモにInstagramで呼応したそうです。彼女は公然と政府を批判したため、ルカシェンコ大統領の長男が率いる同国オリンピック委員会が“要注意人物”としてマークしていた可能性があると指摘しました」(同・記者)

 ベラルーシのルカシェンコ大統領と言われても、すぐには分からない人も多いだろう。だが、コロナ禍において“迷言”を連発した人物と言えば、「ああ、あの大統領か」と記憶が蘇るかもしれない。

「ルカシェンコ大統領は昨年3月、『ウオッカはウイルスを殺す』、『週に2、3回のサウナも有効。60度の中ではウイルスは死滅すると中国人に教えてもらった』などと発言。世界中から呆れられました。ちなみに『中国人』と唐突に出てくるのは、中国との関係が深いからです。独裁者であるためEUなどはベラルーシに制裁を科しているのですが、それを見た中国がすり寄っているのです」(同・記者)

 失笑されても、ルカシェンコ大統領は発言を止めなかった。「コロナで死んだ国民は1人もいない。死んだのは慢性病との合併症だ」とか、「子供たちはマスクをしてはいけない」など、妄言を連発している。

次ページ:不正選挙

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。