「弱い中日」に必要なのは“星野流”血の入れ替え 平田良介と京田陽太をトレード要員に

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落合獲得に4人の選手を放出

 そうなると、検討したいのが、やはりトレードだ。かつて中日を率いた故・星野仙一元監督は積極的な血の入れ替えで常に優勝を争えるチームを作ってきた。現在のフロント陣に必要なのは、“星野流”血の入れ替えではないだろうか。

 1986年オフには、ロッテで三冠王に輝いた落合博満をトレードで獲得した際には、4人もの選手を交換要員として放出した。特に、牛島和彦と上川誠二は投打の中心選手で、年齢も当時20代中盤とまだまだ活躍が期待できた。そんな選手を手放してでも、チームを変えようとしたことがよく分かる。また、1988年オフは、長年にわたり正捕手を務めた中尾孝義を交換要員に、巨人から西本聖と加茂川重治を獲得し、西本は翌年20勝をマークして最多勝に輝いている。

 このような積極的な血の入れ替えが今の中日には不足している。平田と京田を交換要員にして、大型トレードが実現すれば、大きくチームが変わるきっかけになる可能性は高いだろう。

 実績がある狙い目の選手としては、中田翔(日本ハム)がやはり筆頭候補となるが、将来性を考えて若手で、なかなか出番のない細川成也、伊藤裕季也(ともにDeNA)、リチャード(ソフトバンク)などを狙うのも面白い。日本ハム、DeNAはいずれもショートに苦労しており、まだ若い京田を出せば動く可能性もあるだろう。1対1が釣り合わなければ、複数の選手を動かすことも当然検討したいところだ。

 リーグ下位に低迷するとはいえ、中日には強力な投手陣と将来有望な若手野手が揃っている。あとはそれをどう生かすかというのが重要である。そのためにも、平田や京田のような実績がある選手でも、入れ替えることがプラスと考えれば、どんどん動くべきだ。残りのトレード期間、そして、オフには積極的な血の入れ替えが行われることを期待したい。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮取材班編集

2021年7月21日掲載

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