「弱い中日」に必要なのは“星野流”血の入れ替え 平田良介と京田陽太をトレード要員に

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今の打線では厳しい

 昨年8シーズンぶりとなるAクラス入りを果たした中日。今年はさらに上の順位を期待する声も大きかったが、前半戦終了時点で3位のヤクルトと10ゲーム差の4位に沈み、最下位のDeNAとはわずか1.5ゲーム差と苦しい戦いが続いている。

 大きな課題となっているのが得点力不足である。チーム打率、得点、本塁打数はいずれもセ・リーグ最下位。エースの大野雄大が不調でもセ・リーグトップとなる防御率をマークしている投手陣の頑張りは見事である。だが、上位を狙うには、やはり今の打線では厳しいことは間違いないだろう。

 野手陣の中で、特に停滞が目立つのが平田良介と京田陽太だ。ともにチームを牽引しなければならない立場だが、ここ数年は精彩を欠くシーズンが続いている。過去3年の成績を並べてみると、以下のような数字となっている(2021年は前半戦終了時点)。

平田良介(推定年俸1億8000万円)
2019年:95試合 100安打8本塁打32打点3盗塁 打率.278
2020年:55試合 39安打3本塁打17打点0盗塁 打率.235
2021年:21試合 9安打0本塁打4打点1盗塁 打率.155

京田陽太(推定年俸6700万円)
2019年:140試合 126安打3本塁打40打点17盗塁 打率.249
2020年:120試合 109安打5本塁打29打点8盗塁 打率.247
2021年:58試合 50安打1本塁打11打点5盗塁 打率.253

二人合わせて2億4700万円

 特に深刻なのが平田だ。2016年オフにはFA権を行使せずに、チームと5年契約を結んでいるが、レギュラーとして満足な活躍を見せたのは2018年(162安打、9本塁打)だけ。昨年からは度重なる故障にも悩まされ、今年もほとんど一軍の戦力になっていない。

 一方の京田は、ルーキーイヤーの17年から不動のショートとしてプレーしてきたものの、成績は徐々に下降している。今年は開幕から不振で5月28日にはプロ入り5年目で初の二軍降格。6月に入って一軍復帰を果たすも、ベンチスタートの試合が多く、完全なレギュラー奪回には至っていない。

 平田は右方向にも長打の打てるパンチ力、京田は抜群の守備範囲と堅実さを備えたショートの守備が持ち味の選手ではあるが、二人合わせて2億4700万円という高額な年俸(推定)を考えると、このままの処遇は、チームにとっても、本人にとってもマイナス面が大きい。

 まず、チームは冒頭でも触れたようにスタメンをある程度固定しても得点力が改善しないということは明確になっている。それを改善するには外部からの補強と若手の底上げは必要不可欠である。

 6月には、トレードでロッテから加藤翔平を獲得したものの、とても十分とは思えない。そして、平田と京田の存在が、根尾昂や石川昂弥、岡林勇希といった有望な若手を抜擢するうえで、“重し”となることも十分に考えられる。

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